ヒアリ確認数が過去最多に!特徴・危険性・見つけたときの対処法を解説

目次

はじめに

2025年度、国内で確認されたヒアリの事例数が過去最多となりました。
さらに、2026年6月には東京港大井ふ頭でもヒアリが確認されており、港湾施設や物流拠点を中心に引き続き注意が必要です。

この記事では、ヒアリの最新確認状況や特徴、見つけたときの対処法、刺された場合の注意点についてわかりやすく解説します。

ヒアリ確認数が過去最多に

2025年度は過去最多の確認件数

環境省の発表によると、2025年度はヒアリが36事例アカカミアリが24事例確認されました。
ヒアリの年度別確認数としては、これまで最多だった2017年度の26事例を上回り、過去最多を大幅に更新しています。

ヒアリは2017年に国内で初めて確認されて以降、主に港湾施設やコンテナヤード、物流拠点などで見つかってきました。
海外から運ばれてくるコンテナや貨物に紛れ込むことで、日本国内へ侵入するケースが多いとされています。

確認数が増えている背景には、貨物の移動や港湾での監視体制、定期調査によって発見される機会が増えていることも関係していると考えられます。
ただし、確認数が過去最多になったという事実からも、今後も継続した警戒が欠かせません。

2026年6月には東京港大井ふ頭でも確認

2026年6月には、東京都品川区の東京港大井ふ頭でもヒアリが確認されました。
東京都の発表によると、環境省が実施している全国港湾調査の中で、コンテナヤード上にヒアリと疑われるアリが見つかり、専門家による同定の結果、ヒアリであることが確認されています。

この事例では、確認場所の周辺に殺虫餌を設置するなど、防除作業が実施されました。
国内初確認以降、ヒアリは複数の都道府県で確認されていますが、見つかった場合は関係機関による調査や駆除が行われています。

身近な住宅街で突然大量発生しているという状況ではありませんが、物流拠点や港湾から荷物が移動する以上、事業所や倉庫、資材置き場などでも注意が必要です。

現時点で国内定着は確認されていない

ヒアリの確認件数が増えていると聞くと、「日本に定着してしまったのでは」と不安になる方もいるかもしれません。しかし、現時点で日本国内にヒアリが定着しているとは確認されていません。

確認されたヒアリは、その都度、防除や調査が実施されています。
つまり、見つかった場所で放置されているわけではなく、拡散を防ぐための対応が取られている状況です。

ヒアリとは?

南米原産の特定外来生物

ヒアリは、南米原産の外来アリです。現在ではアメリカや中国、台湾、オーストラリアなど、世界各地へ広がっており、国際的にも警戒されている侵略的な外来種のひとつです。

日本では、要緊急対処特定外来生物に指定されています。
要緊急対処特定外来生物とは、国内へ侵入した場合に、特に早急な対策が必要とされる外来生物のことです。

ヒアリが問題視される理由は、毒を持っていることだけではありません。
攻撃性が強く、繁殖力も高いため、定着すると駆除が難しくなるおそれがあります。
また、在来のアリや昆虫を追いやることで、地域の生態系に影響を与える可能性もあります。

強い毒を持つ危険なアリ

ヒアリは、お尻の先にある毒針で人や動物を刺します。
刺されると、火傷のような強い痛みを感じることがあり、名前の「火蟻」もこの特徴に由来しています。

刺された部分には、赤み、腫れ、かゆみ、水ぶくれのような症状が出る場合があります。
多くの場合は局所的な症状で済みますが、体質によっては強いアレルギー反応を起こすこともあるため注意が必要です。

特に危険なのが、アナフィラキシーと呼ばれる重いアレルギー反応です。
呼吸が苦しい、めまいがする、全身にじんましんが出る、意識がもうろうとするなどの症状がある場合は、すぐに医療機関を受診する必要があります。

ヒアリが発見されやすい場所

港湾施設やコンテナヤード

ヒアリは、港湾施設やコンテナヤードで確認されるケースが多い外来アリです。

海外から運ばれるコンテナや貨物に紛れ込み、到着後に発見されることがあります。

特に、コンテナの床面、荷物の隙間、パレット周辺、ヤード内の地面などは注意が必要です。

倉庫・事業所・資材置き場

ヒアリは港湾施設だけでなく、コンテナや荷物の移動にともなって、倉庫や事業所、資材置き場で見つかる可能性もあります。

特に、輸入品を扱う事業所や海外貨物を受け入れる倉庫では、荷下ろし時や保管中の資材、パレット、木材、植木鉢などに紛れているケースに注意が必要です。

普段見かけない赤茶色のアリが大量にいる場合や、土が盛り上がった巣のようなものがある場合は、無理に駆除しようとせず、まずは状況を記録しましょう。

ヒアリの特徴と見分け方

体の色や大きさの特徴

ヒアリは、赤茶色の体をした小さなアリです。
大きさは2.5mm〜6mm程度で、同じ集団の中でも個体によって大きさにばらつきがあるのが特徴とされています。
腹部はやや黒っぽく見えることがあります。

ただし、赤茶色のアリは日本にも存在します。
そのため、色や大きさだけでヒアリと断定することはできません。
ヒアリかどうかを判断するには、専門的な確認が必要です。

日本にいるアリとの違いは見分けにくい

ヒアリは強い毒を持つため注目されやすい一方で、見た目は一般的なアリと似ています。
普段からアリを見慣れていない人が、肉眼だけで正確に見分けるのは難しいでしょう。

特に、アカカミアリなど似た外来アリもいるため、誤認が起こりやすい点にも注意が必要です。

ヒアリを見つけたときの対処法

素手で触らない

ヒアリを疑うアリを見つけた場合、最も大切なのは素手で触らないことです。
手で払ったりすると刺される危険があります。

死んでいるように見える場合でも、むやみに触るのは避けましょう。
確認や処理が必要な場合は、手袋を着用するなど、肌を露出しないようにすることが大切です。

巣や集団を刺激しない

ヒアリは攻撃性が強く、巣を刺激されると集団で襲ってくることがあります。
土が盛り上がったような場所や、アリが多数出入りしている場所を見つけても、棒でつついたり、水をかけたり、踏みつけたりしないでください。

市販の殺虫剤をむやみに使うと、かえってアリが周囲へ散ってしまう可能性もあります。
自己判断で対応しない方が安全です。

自治体や関係機関へ連絡する

ヒアリの疑いがある場合は、発見場所の自治体や環境省のヒアリ相談ダイヤルなどへ相談しましょう。
相談時には、発見場所、日時、アリの数、周辺状況、写真の有無などを伝えるとスムーズです。

特に、港湾施設、倉庫、物流拠点、輸入品を扱う事業所で見つかった場合は、関係機関への情報共有が重要になります。
早めに相談することで、被害の拡大や定着リスクを抑えやすくなります。

ヒアリに刺された場合の対処法

刺された直後は冷やして安静にする

ヒアリに刺された、またはヒアリの可能性があるアリに刺された場合は、まず安全な場所へ移動しましょう。

その後は

  • 刺された部分を冷たいタオルや保冷剤で冷やす
  • 20〜30分ほど安静にして様子を見る
  • 痛み、かゆみ、赤み、腫れが局所的であれば慌てず経過を見る
  • 体調の変化がないか注意する
  • できるだけ一人にならず、周囲の人に状況を伝える

症状が落ち着いている場合でも、息苦しさやめまい、全身のじんましんなどが出ていないか確認することが大切です。

強い症状がある場合はすぐに医療機関へ

刺されたあとに、次のような症状が出た場合は、すぐに医療機関を受診してください。

  • 全身にじんましんが出る
  • 息苦しさがある
  • めまいやふらつきがある
  • 動悸が激しい
  • 声がかすれる
  • 吐き気や腹痛がある
  • 意識がもうろうとする

これらは、強いアレルギー反応のサインである可能性があります。
受診時には、「アリに刺されたこと」「ヒアリの可能性があること」を医師に伝えましょう。

家庭や事業所で注意したいこと

ヒアリ対策では、日頃から不審なアリに気づける環境を整えておくことも大切です。
特に、輸入品を扱う事業所、倉庫、資材置き場、港湾周辺の施設では、荷物の搬入時や保管場所の確認を習慣にしておきましょう。

家庭では、過度に怖がる必要はありませんが、庭や建物周辺にアリが大量発生している場合は注意が必要です。
植木鉢、資材、段ボール、木材、屋外に置いた荷物などは、アリの隠れ場所になることがあります。

一般的なアリの発生であれば、市販の駆除剤や清掃で対応できることもあります。
しかし、見慣れない赤茶色のアリが大量にいる、刺される被害が出ている、巣のようなものがあるといった場合は、自己判断で駆除せず専門機関や業者へ相談しましょう。

よくある質問(FAQ)

ヒアリとはどんなアリですか?

ヒアリは南米原産の外来アリです。強い毒を持ち、刺されると火傷のような痛みを感じることがあります。日本では、早急な対策が必要な外来生物として指定されています。

ヒアリはどこで見つかりやすいですか?

ヒアリは、港湾施設、コンテナヤード、コンテナ内、倉庫、物流拠点、資材置き場などで見つかることがあります。海外から運ばれる貨物やコンテナに紛れて侵入するケースが多いとされています。

ヒアリを見つけたらどこに相談すればいいですか?

ヒアリの疑いがあるアリを見つけた場合は、環境省ヒアリ相談ダイヤルまたは、最寄りの市区町村・都道府県の環境部局へ相談しましょう。

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    まとめ

    ヒアリを疑うアリを見つけた場合は、素手で触らず、巣や集団を刺激しないようにしましょう。
    発見場所や日時、アリの数、周辺状況を記録し、環境省ヒアリ相談ダイヤルや自治体の窓口へ相談してください。

    また、シロアリやゴキブリ、ムカデ、ハチなど、住宅まわりの害虫被害でお困りの場合は、専門業者による確認や駆除が必要になるケースもあります。
    家の中や庭、建物まわりで害虫の発生が気になる場合は、ROY株式会社へお気軽にご相談ください。

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    山田 太郎

    この記事の作成者

    鈴木 海斗

    害虫害獣駆除センター 研究員

    害虫・害獣の生態や効果的な忌避方法を専門に研究する害虫害獣駆除センターの研究員です。 本記事では、自社試験調査の結果や国内外の学術論文に基づくデータをもとに、 信頼性の高い情報をお届けしています。

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