
はじめに
飲食店でゴキブリを見かけると、お客様はすぐに不安を感じます。
「厨房は清潔なのかな」
「食材の管理は大丈夫かな」
「この店で食事をしても平気かな」
味や接客が良くても、ゴキブリを見た印象は強く残ります。たった1匹でも、口コミや再来店に影響することがあります。
飲食店のゴキブリ対策は、虫を駆除するだけの作業ではありません。お客様に安心して食事をしてもらうための衛生管理であり、店の信用を守るための大切な対策です。
また、ゴキブリの原因は店舗内だけとは限りません。配管、共用部、ゴミ置き場、隣のテナント、建物の隙間などが関係していることもあります。そのため、状況によってはテナントのオーナーや管理会社への相談が必要です。
この記事では、飲食店が行うべきゴキブリ対策、お客様に安心される店の特徴、殺虫剤を使うときの注意点、オーナー・管理会社へ相談すべきケースを分かりやすく解説します。
※弊社から見積りに関してご連絡させていただく場合がございます。
飲食店にゴキブリが出やすい理由
飲食店は、ゴキブリにとってエサ・水分・暖かさ・隠れ場所がそろいやすい環境です。

特に注意したい場所
厨房の床、調理機器の下、シンク下、排水口、グリストラップ、食品庫、バックヤード、ゴミ置き場、段ボールの保管場所
飲食店でゴキブリが発生しやすい条件は、簡単にいうと次の4つです。
・エサになる食べかすや油汚れがある
・水分が残っている
・厨房機器の熱で暖かい
・物陰や隙間などの隠れ場所がある
飲食店では、この4つを完全になくすことは難しいですが、管理によって発生リスクを下げることはできます。
また、雑居ビルや商業施設内の飲食店では、自分の店舗だけが原因とは限りません。隣のテナント、共用廊下、建物のゴミ置き場、配管、天井裏、壁の隙間などからゴキブリが移動してくることもあります。
特にビル内の飲食店では、チャバネゴキブリのように食堂や給湯室などで見られやすい種類もあり、フンや死骸が食品に混入するリスクも指摘されています。
店内を清掃しても再発する場合は、店舗の管理だけでなく、建物側の問題も疑う必要があります。
一般家庭と飲食店のゴキブリ対策の違い
一般家庭と飲食店では、ゴキブリが発生する原因は似ています。ただし、リスクの大きさと対応の考え方が違います。
家庭
キッチンや洗面所、ゴミ箱まわりにゴキブリが出ることがあります。原因は、食べかす、水分、段ボール、排水まわりの汚れなどです。
飲食店
毎日大量の食材を扱い、調理中の油汚れや水分も出やすく、ゴミの量も家庭より多くなります。さらに、厨房機器の下や裏、食品庫、バックヤードなど、ゴキブリが隠れやすい場所も多くあります。
飲食店ならではの注意点は、次の3つです。
・お客様の目に入ると信用低下につながる
・食品や食器への混入リスクがある
・店舗だけでなく建物全体から侵入することがある
家庭であれば、市販の駆除剤で一時的に対応することもあります。しかし飲食店では、食品や食器への影響を避けながら、発生源と侵入口を確認する必要があります。
「1匹だけだから大丈夫」と判断するのではなく、どこから入ったのか、店内で増えていないか、建物側に原因がないかを確認することが大切です。
お客様に安心される飲食店とは

「床がベタついている」
「テーブルの下に食べかすが落ちている」
「トイレが汚れている」
「ゴミ箱から臭いがする」
このような状態があると、実際にゴキブリが見えていなくても「厨房も管理が甘いのでは」と思われやすくなります。
反対に、客席やトイレが清潔で、入口や裏口の開けっぱなしがなく、排水臭やゴミ臭も少ない店は安心感があります。
お客様にとってゴキブリ対策は見えにくいものです。しかし、日々の清掃や整理整頓は「この店はきちんとしている」という印象につながります。
飲食店のゴキブリ対策チェックリスト
ゴキブリ対策では、「清掃しているつもり」ではなく、確認する場所を決めて継続することが大切です。まずは、現在の店舗状態をチェックしてみましょう。
発生場所と頻度を記録し、フンや卵鞘らしきものがあれば写真を残しましょう。建物側の問題が疑われる場合は管理会社へ相談し、必要に応じて専門業者の点検も検討することが大切です。
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飲食店が行うべき基本のゴキブリ対策
ゴキブリ対策は、1回の駆除で終わるものではありません。日々の清掃、発生源の除去、侵入防止、記録を組み合わせて続けることが大切です。
まずは、ゴキブリのエサになるものを減らします。床の食べかす、厨房機器の下の汚れ、油の飛び散り、開封した調味料や粉類は、ゴキブリを引き寄せる原因になります。
特に冷蔵庫、製氷機、フライヤー、シンク下は見落とされやすい場所です。客席から見えない場所ほど、汚れが残っていても気づきにくいため、閉店後の清掃ルールを決めておくと管理しやすくなります。
ゴキブリは、水分がある場所に集まりやすい害虫です。
排水口のぬめり、グリストラップの汚れ、シンク下の水漏れ、床の水たまりは放置しないようにしましょう。
特に閉店後に水たまりや濡れた雑巾を放置しないことが大切です。
ゴミや段ボールは、ゴキブリのエサや隠れ場所になります。特に段ボールは納品時に持ち込まれやすく、バックヤードに積み上げたままにするとゴキブリの隠れ場所になることがあります。
ゴミは密閉し、閉店後に店内へ長く残さないことが大切です。食品庫やバックヤードに不要な物が多いと、フンや卵鞘にも気づきにくくなります。
清掃をしてもゴキブリが出る場合は、外から入っている可能性があります。ドア下の隙間、配管まわり、壁や床のひび割れ、換気口、エアコン配管まわり、点検口などを確認しましょう。
ゴキブリは配管や壁の隙間を通って移動します。店内だけでなく、裏口や建物外周、共用部の状況も確認することが再発防止につながります。
ゴキブリを見つけたら、日時、場所、数、発生頻度を記録しておきましょう。記録があると、発生しやすい時間帯や場所が分かり、原因を絞り込みやすくなります。
スタッフ間で情報を共有すれば、早い段階で異変に気づきやすくなります。お客様から指摘を受けた場合も、記録があるとその後の対応を整理しやすくなります。

オーナー・管理会社への相談が必要なケース
飲食店のゴキブリ対策は、店舗側で進められる対策と、オーナー・管理会社に確認した方がよい対策に分かれます。
まずは、どちらに当てはまるかを確認しましょう。
店舗側で進めやすい対策
次のような対策は、基本的に店舗側で進められます。
・店舗内の清掃
・ゴミの密閉、ゴミ出しルールの見直し
・排水口やグリストラップの清掃
・食品や調味料の密閉保管
・段ボールをため込まない管理
・ゴキブリを見た場所や時間の記録
これらは、日常の衛生管理としてすぐに取り組みやすい対策です。
オーナー・管理会社に相談した方がよい対策
一方で、建物や共用部に関わる作業は、事前に確認しておくと安心です。
・壁や床に穴を開ける工事
・配管まわりの補修
・天井裏や建物外周での作業
・共用部への薬剤設置
・共用廊下への捕獲器設置
・共用ゴミ置き場の対策
・隣接テナントからの侵入が疑われる場合
・排水管や建物設備に原因がありそうな場合
これらを店舗側だけで勝手に進めると、契約や原状回復のトラブルにつながる可能性があります。
判断に迷ったときの考え方
判断に迷ったときは、次のように分けると分かりやすいです。
| 内容 | 判断の目安 |
|---|---|
| 店舗内の清掃・整理・食品管理 | 店舗側で対応しやすい |
| 排水口やゴミ管理の見直し | 店舗側で対応しやすい |
| 壁・床・天井・配管の補修 | 管理会社に相談 |
| 共用廊下・共用ゴミ置き場の対策 | 管理会社に相談 |
| 隣のテナントからの侵入が疑われる | 管理会社に相談 |
| 建物外周や天井裏の作業 | 管理会社に相談 |
特に、共用部・配管・建物外周・隣接テナントが関係している場合は、早めにオーナーや管理会社へ相談しましょう。施工前に契約内容を確認しておくことで、後々のトラブルを防ぎやすくなります。
オーナー・管理会社に相談するときの伝え方

相談するときは、「ゴキブリが出ました」だけでは原因が伝わりにくいです。発生状況をできるだけ具体的に伝えましょう。
伝える内容
・ゴキブリを見た日時・場所・数・頻度
・写真や動画の有無・フンや卵鞘らしきもの・水漏れや臭いの有無
たとえば「今月に入ってから、閉店後に厨房シンク下でゴキブリを3回見ました。配管まわりに隙間があり、共用廊下でも1回見かけています」と伝えると、店舗内の問題なのか、建物全体の問題なのかを判断しやすくなります。
可能であれば、専門業者の点検結果や写真を添えると話が進みやすくなります。責任を押し付けるためではなく、再発を防ぐために原因を整理する姿勢で相談することが大切です。
よくある質問
-
飲食店でゴキブリを1匹見たら、すぐ営業を止めるべきですか?
-
必ず営業停止が必要とは限りません。
ただし、飲食店では軽く見ない方が安心です。特に注意したいのは、次のような場合です。
・厨房やバックヤードで見た
・閉店後に何度も見かける
・フンのような黒い粒がある
・市販薬を使っても再発するまずは発生した場所・時間・数を記録し、食品や食器に影響が出ないように対応しましょう。繰り返し出る場合は、発生源や侵入口の確認が必要です。
-
お客様が飲食店でゴキブリを見かけたら、どうすればいいですか?
-
まずは近くのスタッフに伝えるのがよいでしょう。
伝えるときは、次のように具体的に言うと店舗側も確認しやすくなります。
・どこで見たか
・何匹くらいいたか
・料理やドリンクの近くにいたか
・スタッフが確認しやすい場所か1匹見ただけで店全体が不衛生とは限りません。ただし、客席で何度も見かける、床やトイレの汚れも目立つ、スタッフの対応が不十分な場合は、衛生管理に不安を感じても自然です。
-
飲食店で殺虫剤を撒いてもいいですか?
-
使える場合はありますが、営業中の客席や厨房で安易に撒くのは避けた方が安全です。
理由は次のとおりです。
・食品に薬剤が付く可能性がある
・食器や調理器具に付着する可能性がある
・においがお客様の不快感につながる
・ゴキブリが奥へ逃げて再発することがある市販の殺虫剤は応急対応にはなりますが、根本解決にはなりません。使用する場合は、食品や食器を避け、換気と清掃を行いましょう。
-
ゴキブリが好む環境はどんな場所ですか?
-
ゴキブリは、エサ・水分・暖かさ・隠れ場所がある場所を好みます。
飲食店では、特に次の場所に注意が必要です。
・厨房機器の下や裏
・シンク下
・排水口やグリストラップ
・食品庫
・段ボールの保管場所
・ゴミ置き場
・配管まわりの隙間昼間に見えなくても、夜間に活動していることがあります。見かけた場所だけでなく、その周辺の汚れや隙間も確認しましょう。
-
ゴキブリ対策をするとき、オーナーや管理会社に相談は必要ですか?
-
店舗内の清掃やゴミ管理だけなら、店舗側で進められることが多いです。
ただし、次のような場合はオーナーや管理会社へ相談しましょう。
・壁や床に穴を開ける
・配管まわりを補修する
・共用部に薬剤や捕獲器を置く
・共用ゴミ置き場にもゴキブリが出ている
・隣のテナントから侵入している可能性がある建物に関わる作業を勝手に進めると、契約や原状回復のトラブルになることがあります。施工前に確認しておくと安心です。
※弊社から見積りに関してご連絡させていただく場合がございます。
まとめ
飲食店のゴキブリ対策は、出たゴキブリを駆除するだけでは不十分です。お客様に安心される店にするには、日々の清掃、排水まわりの管理、ゴミと段ボールの整理、侵入口の確認、発生記録の管理を続けることが大切です。
また、ゴキブリの原因が店舗内だけにあるとは限りません。共用部、配管、建物外周、隣接テナント、ゴミ置き場などが関係している場合は、テナントのオーナーや管理会社への相談が必要です。
勝手に壁や床を工事したり、共用部に薬剤を使ったりすると、契約や原状回復のトラブルにつながる可能性があります。店舗でできる対策と、建物側に確認すべき対策を分けて考えることが大切です。
ゴキブリ対策は、見えないところで店の信頼を支える衛生管理です。お客様に安心して食事を楽しんでもらうためにも、「出てから慌てる」のではなく、「出さないために管理する」意識を持ちましょう。
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