
はじめに

「梅雨になると床がミシミシ鳴る気がする」
「以前より床の軋みが気になる」
「歩くたびに一部分だけギシギシ音がする」このように、湿度が高くなる時期に床の異変を感じる方は少なくありません。
床の軋みは、木材が湿気を吸って膨張したり、建物の経年劣化が進んだりすることで起こります。
特に梅雨時期は湿気の影響を受けやすく、一時的に床鳴りが強くなることもあります。
ただし、すべてが季節的な変化とは限りません。
中には、雨漏り・水漏れ・床下の劣化・シロアリ被害など、早めの確認が必要なケースもあるため注意が必要です。
この記事では、床が軋む原因や梅雨時期に起こりやすい理由、自分でできる対策、注意すべき症状についてわかりやすく解説します。
床が軋むのは季節によって変わる?
床の軋みは、季節によって目立ちやすさが変わります。
特に梅雨や夏場は湿度が高く、木材が湿気を吸って膨張しやすい時期です。
その影響で、床材同士が押し合ったり、接合部分がこすれたりして、ミシミシ・ギシギシと音が出るケースがあります。
一方、冬場は乾燥によって木材が収縮し、すき間や接合部の動きが原因で床鳴りにつながることもあります。
つまり、床の軋みは「湿気が多い季節だけ」の問題ではありません。
木材の膨張・収縮や建物の状態によって、季節ごとに起こりやすくなる症状といえます。
梅雨時期に床が軋みやすくなる理由

梅雨は湿度が高くなるため、床材や床下の木材に影響が出やすい時期です。
木材が湿気を吸収して膨張するため
フローリングや床下地に使われる木材には、湿気を吸うと膨張し、乾燥すると収縮する性質があります。
梅雨時期は空気中の湿度が高く、床材が膨らみやすい状態です。
その影響で、床材同士のすき間や接合部分に負荷がかかり、歩いたときにミシミシ・ギシギシといった軋み音が出やすくなります。
一時的な湿気による症状であれば、季節が変わって湿度が下がるにつれて、自然に落ち着くケースも見られます。
接合部分や釘まわりがこすれやすくなるため
床材や下地は、完全に固定されているように見えても、湿度や温度の変化によってわずかに動くことがあります。
湿気で木材が膨張すると、床材の継ぎ目や釘まわり、下地との接合部分がこすれやすくなり、軋み音が発生しやすくなります。
特に、築年数が経っている住宅では、固定部分が少しずつ緩んでいることもあり、湿気の影響で床鳴りが目立つ場合があります。
床下に湿気がこもっているため
梅雨時期は、床下の湿度も上がりやすい季節です。
床下の通気が悪い住宅では湿気がこもり、木材が湿った状態になりやすくなります。そのまま床下環境が悪化すると、床材や下地の劣化が進み、軋みや沈み込みにつながることもあります。
特に湿気が溜まりやすい住宅では、カビや害虫の発生にも注意が必要です。
湿気以外に考えられる床の軋みの原因

床の軋みは、湿気だけが原因とは限りません。
梅雨時期に症状が目立つ場合でも、もともと床や床下に問題があり、湿気によって表面化しているケースもあります。
床下地の劣化
床の下には、フローリングを支える下地材があります。
この下地材が劣化していると、歩いたときに床が沈んだり、ギシギシと音が鳴ったりすることがあります。
特に、築年数が経過している住宅や、水分を含みやすい場所では注意が必要です。
雨漏りや水漏れ
雨漏りや配管からの水漏れによって、床下や床材が湿っている場合もあります。
特に、キッチン・洗面所・トイレ・浴室まわりなどの水回り付近で床が軋む場合は、水漏れが関係している可能性があります。
また、窓際や外壁付近の床が変色している場合は、雨水の侵入が原因になっていることもあります。
シロアリ被害
床の軋みが急に悪化した場合や、床がブカブカしている場合は、シロアリ被害の可能性も考えられます。
シロアリは木材の内部を食害するため、表面からは被害に気づきにくいことがあります。
特に、湿気が多い床下はシロアリが好みやすい環境です。
梅雨時期に床の異変が目立つ場合は、単なる湿気だけでなく、床下の状態にも注意しましょう。
以下のような症状がある場合は、早めの点検がおすすめです。
- 床が沈むような感覚がある
- 一部分だけ軋みが強い
- 床がブカブカしている
- 羽アリを見かけた
- 木くずのようなものが落ちている
- 湿気やカビ臭さを感じる
床の軋みを放置するリスク

「少し音がするだけだから」と放置してしまうと、症状が悪化する可能性があります。
床材や下地の劣化が進む
湿気が多い状態が続くと、床材や床下の木材が傷みやすくなります。
最初は小さな軋みでも、劣化が進むと床の沈み込みやたわみにつながる場合があります。
状態が悪化すると、簡単な補修では対応できず、床材の張り替えや下地の補修が必要になることもあります。
カビや害虫が発生しやすくなる
湿気が多い環境では、カビやダニ、チャタテムシなどが発生しやすくなります。
床下や室内に湿気がこもると、見えない場所でカビが広がることもあります。
カビ臭さや床付近のジメジメ感がある場合は、室内だけでなく床下環境も確認した方が安心です。
シロアリ被害が広がる可能性がある
シロアリは湿気の多い木材を好みます。
床下の湿気が多い状態を放置すると、シロアリが発生しやすい環境になってしまう場合があります。
すでにシロアリ被害が起きている場合、放置することで被害範囲が広がり、柱や土台など建物の重要な部分に影響することもあります。
自分でできる床の湿気対策

床の軋みが気になる場合は、まず室内の湿気を溜め込まない環境づくりから始めましょう。
室内をこまめに換気する
湿気を溜め込まないためには、定期的な換気が大切です。
晴れた日は窓を開けて空気を入れ替え、雨の日でも換気扇を活用しましょう。
短時間でも空気を動かすことで、室内の湿気がこもりにくくなります。
除湿機やエアコンの除湿機能を使う
梅雨時期は室内の湿度が高くなりやすいため、除湿機やエアコンの除湿機能を活用しましょう。
特に、北側の部屋・寝室・収納まわり・床が冷えやすい場所は湿気が溜まりやすいため、意識的に除湿することが大切です。
家具を壁際に密着させない
大型家具を壁にぴったりつけていると、空気がこもりやすくなります。
家具と壁の間に少しすき間を作ることで、空気が流れやすくなり、湿気対策につながります。
特に、クローゼットや押し入れ、タンスの裏側は湿気が溜まりやすい場所です。
水回り周辺を確認する
キッチン・洗面所・トイレ・浴室まわりの床が軋む場合は、水漏れが起きていないか確認しましょう。
床の変色、カビ臭さ、湿ったような感覚がある場合は、配管や床下でトラブルが起きている可能性もあります。
床下の通気を妨げない
床下換気口の前に物を置いていると、床下の空気が流れにくくなります。
外まわりを確認し、換気口の前に植木鉢・収納ボックス・雑草などがある場合は、できるだけ取り除きましょう。
床下の通気を確保することは、湿気対策だけでなく、カビやシロアリ予防にもつながります。
こんな床の軋みは早めの点検がおすすめ
床の軋みの中には、季節的な湿気だけでは済まないケースもあります。
特に、シロアリ被害や水漏れは放置すると住宅内部まで被害が広がる可能性があります。
「梅雨だから仕方ない」と判断せず、症状が続く場合や不安なサインがある場合は、床下の状態を確認することが大切です。
よくある質問(FAQ)
- 梅雨の時期だけ床が軋むのは普通ですか?
-
梅雨時期は湿度が高くなるため、木材が湿気を吸って膨張し、一時的に床鳴りが起こることがあります。
軽度の軋みであれば季節的な変化のケースもありますが、毎年悪化している場合や、床が沈む・ブカブカするといった症状がある場合は注意が必要です。
- シロアリ被害でも床は軋みますか?
-
はい、シロアリ被害によって床が軋むケースがあります。
シロアリは木材内部を食害するため、床を踏んだ際に空洞化した部分がたわみ、ミシミシ・ギシギシと音が出ることがあります。
特に、
- 床が柔らかい
- 沈み込む感覚がある
- 湿気が多い
- 羽アリを見た
といった場合は注意が必要です。
-
自分でできる床の湿気対策はありますか?
-
まずは室内に湿気を溜め込まないことが大切です。
特に以下の対策がおすすめです。
- 定期的に換気する
- 除湿機やエアコンの除湿機能を使う
- 家具を壁に密着させない
- 床下換気口の周辺を塞がない
- 水回りの水漏れを確認する
梅雨時期は床下にも湿気が溜まりやすいため、日頃から通気を意識することが大切です。
まとめ

梅雨時期の床の軋みは、湿気による木材の膨張や、接合部分のこすれによって起こることがあります。
季節的な変化で一時的に音が出るケースもありますが、中には、下地の劣化・雨漏り・水漏れ・シロアリ被害など、注意が必要な原因が隠れている場合もあります。
床の軋みが気になるときは、まず以下の対策を行いましょう。
- こまめに換気する
- 除湿機やエアコンの除湿機能を使う
- 家具と壁の間にすき間を作る
- 水回りの床を確認する
- 床下の通気を妨げない
一方で、床が沈む、ブカブカする、カビ臭い、羽アリを見たといった症状がある場合は、単なる湿気ではない可能性があります。
気になる症状が続く場合は、早めに状態を確認し、必要に応じて専門業者へ相談しましょう。

