シロアリはゴキブリの仲間?シロアリ駆除でゴキブリも駆除できるのか?

この記事でわかること
「シロアリとゴキブリ、見た目も被害も違うはずなのに、なぜかどちらも同じ家に出てくる…」
実はこの2種の害虫、驚くほど深い関係性があるのをご存じでしょうか?
- シロアリとゴキブリの分類上の関係
- 床下でひっそりと進む“木材破壊”の正体
- なぜ同時に発生するのか
- シロアリ駆除がゴキブリに効くのか?
- 両方に対応する対策と予防方法
について、住宅にまつわるトラブルの解決に特化した【一級建築士事務所ROY株式会社】がプロ視点で解説します。

*「シロアリ駆除の記事を見た」とお伝えいただくとスムーズです。
シロアリはゴキブリの“仲間”?分類上の驚きの事実
まず結論から言うと、シロアリはゴキブリ目に属する昆虫です。
以前はシロアリ独自の分類である「シロアリ目」に分けられていましたが、2000年代の遺伝子解析によって、ゴキブリ目と遺伝子構造が同じであることが判明し、“ゴキブリの一系統から分化した社会性昆虫”であることが明らかになっています。
項目 | ゴキブリ | シロアリ |
---|---|---|
分類 | ゴキブリ目(Blattodea) | ゴキブリ目(Blattodea) |
特徴 | 単独行動、雑食 | 集団行動、木材を食べる |
生息環境 | 台所・浴室・配管周辺など | 床下・柱内部・浴室周辺など |
つまり「生態は違えど、生物学的には親戚のような存在」なのです。
このことからシロアリとゴキブリの駆除、どちらかを行えば、同時に駆除できてしまうのではないか?
という憶測が広まったと考えられます。

また、全世界にいるシロアリの種類はなんと3000種、日本にいるシロアリの種類は20種類にも及ぶと言われています。
その中でも特に、日本で住宅被害の相談が多いのが、ヤマトシロアリとイエシロアリという種類になります。


なぜシロアリとゴキブリが一緒に出るのか?
「シロアリとゴキブリ、まったく別の虫なのに、なぜか同じ時期に出る…」
その理由は、両者が好む生息環境が非常に似ているからです。
■ シロアリとゴキブリが好む“共通環境”

条件 | 解説 |
---|---|
湿気を好む | 結露・水漏れ・床下の通気不良など、湿った環境を好みます。 |
暗所に潜む | 光を嫌うため、床下・壁の中・配管裏などに集まりやすい傾向があります。 |
わずかな隙間から侵入 | 築年数が古く隙間が多い家では、双方とも簡単に侵入してしまいます。 |
こうした条件が揃っていると、シロアリとゴキブリの両方が“住みやすい家”になってしまうのです。

発生する場所・住処は違えど、湿気、暗所、隙間という条件がそろえば、両害虫からすると絶好の棲家になってしまいます。
また、どちらも発生時期は春から秋にかけて活発に動き出します。
- ゴキブリ=衛生害虫(食中毒・不快)
- シロアリ=構造害虫(家のダメージ)
共通して「湿気・すき間・放置環境」がある家で発生しやすく、環境改善と密閉対策が同時に予防策となります。
🧠 実際にゴキブリが出た時期に床下を開けたらシロアリ被害が見つかったという事例は珍しくありません。
シロアリ駆除でゴキブリも減る?効果と限界
「シロアリ駆除をしたら、なぜかゴキブリの発生も減った気がする」──そんな声を実際によく聞きます。
実はこれ、偶然ではなく“家の環境改善による副次的効果”として十分に考えられる現象です。
シロアリ駆除の本来の目的は、建物内部の木材被害を防ぐことですが、その作業過程で“湿気・隙間・劣化”といったゴキブリの温床も同時に改善されるため、結果的にゴキブリの発生も抑えられることがあります。
ここでは、実際にシロアリ駆除・対策で行われる過程とその副次的な効果について解説していきます。
✅ 1. 床下の湿気除去(通気口の点検・調湿剤の設置)
シロアリは高湿度の床下を好みますが、実はゴキブリも同じです。
駆除の際に通気の悪い床下に換気口を設けたり、調湿剤を設置することで、家全体の湿度が下がり、ゴキブリなどの繁殖も抑えられる環境に変わります。
✅ 2. 木材の補強・交換(劣化部分の修繕)
シロアリによって食害を受けた床板・柱・根太などは、駆除時に部分的に新しい木材に交換されます。
この工程で、ゴキブリが巣にしていた隙間や空洞も除去されるため、棲みつきにくくなるという効果が得られます。

✅ 3. 断熱材や床材の撤去・清掃(隠れ家の排除)
床下や壁内にある古い断熱材やベニヤ板は、ゴキブリにとっては格好の隠れ家です。
シロアリ駆除の際には、これらの資材が撤去・清掃されることが多く、結果としてゴキブリの生息場所も一掃されます。

✅ 4. 床下の薬剤散布(防蟻+衛生消毒)
シロアリ駆除では、防蟻処理、殺虫、巣の破壊だけでなく、床下全体に薬剤を散布することが一般的です。

🧪 シロアリ用の薬剤はゴキブリにも効くのか?
「シロアリ駆除用の薬剤をゴキブリに使ったらどうなるの?」という疑問をお持ちの方もいるかもしれません。
結論から言うと、ゴキブリに対しても“ある程度の効果”は期待できます。
実際にシロアリ駆除で使用される薬剤をゴキブリに直接散布した場合、数日以内に動きが鈍り、最終的に約半数が死滅するといった事例が確認されています。
✅ 全滅は難しいが「数を減らす」目的なら有効
すべての個体に確実に作用するわけではないため、“完全駆除”というよりも、発生数を抑える目的での補助的な手段としての使用が適しています。
特に床下や木材周辺など、ゴキブリが潜みやすい場所での薬剤処理は、両者への予防効果が同時に期待できる点で有効です。
⚠️ 結論
シロアリ・ゴキブリを完全に駆除するには、それぞれの害虫に適当な対策を行うことが重要です。

ゴキブリとシロアリ、両方を防ぐには?家の環境改善がカギ
ゴキブリもシロアリも、発生の原因は“家の中の環境”にあることがほとんどです。
特に「湿気」「エサ(有機物)」「すき間」の3つの条件がそろうと、両者とも一気に繁殖・侵入しやすくなります。
そこで重要なのが、家の中を“害虫が寄りつきにくい環境”に改善すること。
以下のような対策は、プロに頼らずともご自身で今日から実践できます。
🔧 自分でできる予防対策一覧

✅ 予防策ポイントまとめ
- 湿気:床下・浴室・キッチンまわりの除湿と換気を徹底
- エサ:食品ゴミ・木材・段ボールを残さない
- 隙間:外からの侵入経路を塞ぐ
これら3つのリスク要因を断つことが、ゴキブリ・シロアリの同時予防の最短ルートです。
本格的に駆除するなら“両方対応できる”業者がおすすめ
自力での対策にも限界がある中、シロアリとゴキブリの両方が気になる場合は、専門業者への相談が最も確実な方法です。
特に、建物の構造内にまで害虫が入り込んでいる可能性がある場合は、目に見えない場所の調査と、適切な薬剤処理を一括で行える業者を選ぶのが理想的です。

✅ 専門業者に依頼するメリット
メリット | 内容 |
---|---|
見えない場所の調査が可能 | 床下・天井裏・壁内など、家庭では確認が難しい場所を専用機器で点検可能 |
シロアリ用・ゴキブリ用の薬剤を正しく併用 | 生息範囲や害虫の種類に合わせて、最適な成分・濃度の薬剤を選定して処理 |
再発防止の長期保証・定期点検 | 作業後も定期的な点検が受けられるプランがあるため、安心して暮らせる環境が維持できる |
🛑 プロに相談すべき3つのサイン
以下のような状況に1つでも当てはまる場合は、早期の専門業者への相談が強く推奨されます。
- 🪰 羽アリやゴキブリを複数回目撃した
- 🏚 建物にひび割れや床のきしみ、沈みがある
- 👶 小さな子どもやペットがいて市販薬を使いづらい
放置すれば被害が急速に拡大し、修繕費用や衛生リスクが跳ね上がる可能性もあるため“気づいたときが最も軽傷なタイミング”です。
📝 まとめ|シロアリとゴキブリは“見えない場所”でつながっている
- シロアリとゴキブリは分類上“ゴキブリ目”に属し、生物学的にもつながりがある
- 家の中でも「湿気・暗所・すき間」といった共通点のある場所に潜みやすい
- シロアリ駆除によってゴキブリの発生が減るケースもあるが、専用の駆除対策は別途必要
- 同時に発生している家は、建物構造・通気・衛生環境の総点検が必要
🐛 害虫対策の基本は「1匹見たら複数いる」
目視で気づいたときにはすでに繁殖が進んでいるケースが多いため、無料点検や診断サービスだけでも相談しておくと安心です。ともあります。
もしお困りであれば住宅
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ROY株式会社の対応エリアと特徴

- 対応エリア:関東・関西・九州圏全域
- サービス内容:シロアリなどの害虫駆除・害獣駆除・屋根雨漏りなどの総合リフォーム
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「シロアリ駆除の記事を見た」とお伝えいただくとスムーズです!
- シロアリとゴキブリは本当に仲間なんですか?
-
はい、生物学的にはどちらも「ゴキブリ目(Blattodea)」に分類される昆虫です。
見た目や生態は異なりますが、遺伝的には共通点があり、“遠い親戚”のような関係です。 - なぜシロアリが出るとゴキブリも出やすくなるの?
-
両方とも「湿気・暗所・すき間」を好むため、同じような環境に潜みやすいからです。
特に築年数の古い家や床下の通気が悪い家では、両者が同時に発生するケースが多く見られます。
- シロアリ駆除の薬剤はゴキブリにも効きますか?
-
一部の薬剤では、ゴキブリにも“間接的な効果”が見られることがあります。
ただし即効性はなく、ゴキブリを確実に駆除したい場合は、専用のベイト剤やスプレーを併用するのが効果的です。 - ゴキブリもシロアリもいないように見えますが、点検は必要ですか?
-
目に見えない場所で進行している可能性があるため、定期点検は非常に重要です。
特に床下・天井裏・構造材などは、見た目では判断がつかないため、年1回のプロ点検が安心です。