
11月の晴れた日に、住宅の外壁を見ると、
「テントウムシが何十匹も付いている」「窓のまわりだけ大量に集まっている・急に増えた」ということがあります。
春や夏に庭で1匹ずつ見かけるテントウムシとは違い、外壁や窓にまとまっていると、
「家の中で大量発生しているのでは?」「外壁に虫がわく原因がある?」と不安になるかもしれません。
この時期に住宅へ集まりやすいテントウムシのひとつがナミテントウです。
ナミテントウはアブラムシなどを食べる昆虫で、普段は植物の周辺で生活しています。
ところが晩秋になると、冬を越す場所を求めて移動し、複数の成虫が建物の隙間などへ集まって越冬することがあります。
そのため、11月に突然外壁へ大量に現れても、住宅の中で繁殖したとは限りません。
大切なのは、
「なぜ今集まっているのか・外壁にいるだけなのか・建物内部まで入り込んでいるのか」を分けて考えることです。
この記事では、ナミテントウが11月に住宅へ集まる理由、大量発生のように見える仕組み、住宅で問題になりやすいケース、毎年繰り返す場合に確認したい場所まで詳しく解説します。
ナミテントウとは?模様が違っても同じ種類の場合がある

ナミテントウは、日本で広く見られるテントウムシの一種です。
特徴的なのが、個体によって体の色や模様が大きく異なることです。
例えば、
- 赤やオレンジ色の体に黒い斑点がある
- 黒い体に赤い模様がある
- 斑点が少ない
- 斑点が多いなど、見た目にはかなり差があります。
そのため、外壁に集まった個体を見て、「何種類ものテントウムシが集まっている」ように感じることがあります。
しかし、模様が違っていてもナミテントウであるケースがあります。
一方、住宅周辺ではナナホシテントウなど別のテントウムシも見られるため、写真だけで種類を断定するのは避けた方がよいでしょう。
この記事では、秋に建物へ集まり集団越冬する性質を持つナミテントウを中心に解説します。
11月に突然大量発生したように見えるのはなぜ?

家の中で増えたのではなく、一斉に飛んでくることがあるから!
ナミテントウの特徴を理解するうえで重要なのが、晩秋の「飛来集合」です。
ナミテントウは気温が下がってくると越冬場所へ移動します。
千葉市内で行われた長期観察では、一定期間低温を経験したあと、気温が上がり、晴れまたは薄曇りで風が比較的弱い日に、一斉に飛来する現象が確認されています。
そのため、
寒い日が続く
↓
11月の晴れた暖かい日になる
↓
ナミテントウが一斉に移動
↓
住宅の外壁へ大量に集まるということがあります。
「昨日はいなかったのに今日は数十匹いる」という現象は、住宅内部で一晩のうちに増えたのではなく、外からまとまって飛んできた可能性があるのです。
なぜナミテントウは住宅の外壁へ集まる?
ナミテントウは、晩秋になると冬を越す場所を探します。
千葉県立中央博物館では、ナミテントウについて、落ち葉の下だけでなく建物の隙間などで集団越冬すると紹介しています。
また、研究では明るい色の対象へ飛来集合する行動が観察されています。
そのため住宅では、
- 日差しを受ける外壁
- 明るい色の壁面
- 窓まわり
- 軒下
- 建物の角などへまとまって現れることがあります。
ここで重要なのはナミテントウが外壁にいる=外壁を食べているわけではないことです。
木材や外壁材を食べるシロアリなどとは、住宅への影響がまったく異なります。
ナミテントウは住宅を食害する虫ではない
外壁に大量の虫が付いていると、「壁の中を食べられているのでは?」と心配になるかもしれません。
しかしナミテントウは、主にアブラムシなどを食べる昆虫です。
住宅の
- 柱
- 土台
- 外壁材
- 断熱材
- 壁紙などを餌として食べる害虫ではありません。
つまり、ナミテントウによる住宅トラブルの中心は、建物の食害ではなく「大量侵入による不快被害」です。
住宅で問題になる3つの理由

1.建物内部で集団越冬することがある
ナミテントウは1匹ずつ適当に隠れるだけではなく、複数の個体がまとまって越冬することがあります。
京都大学北海道研究林でも、倉庫の隅で多数のナミテントウがまとまって越冬している様子が確認されています。
住宅でも、
- 壁の隙間
- 戸袋
- 小屋裏周辺
- 窓枠内部
- 外壁と部材の取り合いなどが利用されることがあります。
外壁に数匹いるだけなら問題にならなくても、数十匹、数百匹単位で入り込めば、不快感が大きくなります。
2.冬なのに室内へ何度も出てくることがある
ナミテントウが建物内部で越冬していると、冬の暖かい日に室内へ出てくることがあります。
さらに住宅内では暖房を使用するため、「真冬なのにテントウムシが窓にいる」ということもあります。
この場合、真冬に外から入ってきたとは限りません。
秋のうちに建物内部へ入り込み、暖かさで動き出した個体という可能性があります。
そのため、冬に1匹ずつ駆除しても、別の場所に越冬個体が残っていれば再び現れることがあります。
3.刺激すると黄色い液を出すことがある
ナミテントウを強くつかんだり、つぶしたりすると、脚の関節付近から黄色い液体を出すことがあります。
家屋害虫に関する資料でも、この液体には臭いがあり、不快害虫として扱われる理由のひとつとされています。
そのため、
- 白い壁
- カーテン
- 衣類
- 窓まわりなどでつぶすと、汚れや臭いが残る場合があります。
大量に出てきても、室内で次々につぶすのは避けた方がよいでしょう。
「大量発生」と「大量侵入」は分けて考える
ナミテントウの記事で特に重要なのがこのポイントです。
住宅の外壁に何十匹もいると、「この家で大量発生した」ように見えます。
しかし実際には、
・周辺で生活していたナミテントウが
・越冬のために住宅へ集まってきただけの場合があります。
つまり、
①外壁に大量にいる
→飛来集合している段階
②窓枠や戸袋の奥へ入っている
→越冬場所を探して侵入している可能性
③冬になって室内で何度も出てくる
→建物内部ですでに越冬している可能性
外壁にいるだけなら慌てて駆除する必要はない?
数匹が一時的に外壁へ止まっている程度であれば、必ずしも大がかりな駆除が必要とは限りません。
確認したいのはその後、どこへ移動しているかです。
例えば
外壁に止まったあと飛び去る・数日でいなくなるのであれば、大きな問題にならない場合があります。
一方
- 壁を上へ歩いている
- 軒下の同じ場所へ次々入る
- 窓枠の隙間へ潜り込む
- 戸袋へ入っていくという場合は、建物を越冬場所として利用しようとしている可能性があります。
ナミテントウが入り込みやすい場所
窓・サッシまわり
室内でナミテントウを見つけた場合、まず確認したい場所です。
特に、
- 網戸のずれ
- サッシまわりの隙間
- 窓枠周辺などを確認します。
毎年同じ窓の近くに出る場合は、その周辺が侵入経路になっている可能性があります。
外壁の色を変えればナミテントウは来なくなる?
ナミテントウが明るい対象へ飛来する傾向が確認されているからといって、
ナミテントウ対策のために外壁を暗い色へ塗り替える必要はありません。
飛来には、
- 周辺環境
- 気温
- 日当たり
- 建物の位置
- 越冬できる隙間など複数の要素が関係します。
外壁の色だけで完全に防げるものではありません。
住宅対策として優先したいのは、飛んでくる虫をゼロにすることではなく、建物内部へ入り込ませにくくすることです。
室内に入ったナミテントウの対処方法

少数ならつぶさず取り除く
1〜数匹程度なら①容器に入れる ②紙などへ乗せるといった方法で取り除けます。
黄色い液が付くのを避けるため、強くつかまない方がよいでしょう。
多数いる場合は掃除機を使う方法もある
窓周辺などへまとまって出ている場合は、掃除機で吸い取る方法もあります。
ただし、吸い取った虫をそのまま長時間放置すると臭いの原因になることがあります。
使用後は紙パックやダストケースを確認してください。
【重要】殺虫剤だけでは翌年の対策にならない
ナミテントウが室内に出てきたとき、市販の殺虫剤で駆除する方法もあります。
ただし、室内に出てきた個体を駆除することと、翌年また住宅へ入り込むのを防ぐことは別です。
毎年同じ場所で大量に出る住宅では、
飛来
↓
侵入
↓
越冬
↓
室内へ出現という流れが繰り返されている可能性があります。
その場合は、薬剤だけではなく侵入場所を確認する方が再発防止につながります。
毎年同じ場所に出るなら「住宅の弱点」を探す
ROY株式会社が住宅の総合リフォーム会社として特に注目するのは、「毎年どこに出ているか」です。
例えば、
- 毎年同じ窓
→ サッシ・網戸周辺を確認 - 毎年同じ戸袋
→ 戸袋内部や周囲の隙間を確認 - 天井付近へ何度も出る
→ 軒天や外壁上部などを確認 - 外壁の一部分だけに大量集合
→ 日当たりだけでなく、その先に潜り込める場所がないか確認
このように発生位置から侵入経路を絞り込めることがあります。
隙間を見つけても何でも塞いではいけない
ナミテントウが入っている場所を見つけると、「全部コーキングで埋めればいい」と思うかもしれません。
しかし住宅には、
- 換気口
- 軒裏換気
- 床下換気
- 排水のための開口など、住宅性能を維持するために必要な場所があります。
これらを虫対策だけを目的に塞いでしまうと、換気や排水に影響する可能性があります。
重要なのは、補修すべき隙間なのか・本来必要な開口部なのかを判断することです。
専門業者へ依頼するメリット
ナミテントウ対策を業者へ依頼した方がよいタイミング
次のような場合は専門業者への相談を検討しましょう。
- 毎年大量に室内へ出てくる
- 戸袋の中に大量にいる
- 天井付近から繰り返し現れる
- 数十匹以上が何度も出る
- 高い場所へ入り込んでいる
- どこから侵入しているかわからない
- 外壁や軒天に破損がある
- 窓や網戸にも劣化がある
一度だけ外壁に集まった程度なら、住宅工事まで必要になるとは限りません。
「毎年繰り返す」「建物内部まで入っている」という場合が、点検を検討するひとつの目安です。
- 目に見えない侵入経路を確認できる
- 地上から確認できるのは、住宅外周の一部です。
専門業者なら、
・外壁上部
・軒天
・サッシ周辺
・戸袋
・配管貫通部など、侵入につながりそうな場所を確認できます。

- 「虫対策」と「住宅補修」を分けて判断できる
- ナミテントウが入り込んでいるからといって、必ず住宅が壊れているわけではありません。
一方、
・シーリングが切れている
・網戸が破れている
・軒天が破損している
・配管まわりに余分な隙間があるなど、住宅側に補修した方がよい部分が見つかることもあります。
虫を止めるためだけの工事なのか、住宅そのものの修繕も必要なのかを切り分けられることが重要です。

ナミテントウの大量侵入はROY株式会社へご相談ください

ナミテントウは、住宅の木材を食べる害虫ではありません。
しかし11月ごろになると越冬場所を探して住宅へ大量に飛来し、建物の隙間で集団越冬する場合があります。
特に、
外壁に大量集合
↓
同じ場所へ移動
↓
隙間へ侵入
↓
冬に室内へ出現という状態が毎年繰り返される場合は、住宅側の侵入口を確認することが重要です。
ROY株式会社では害虫対策に加え、住宅の総合リフォームにも対応しています。
そのため、
- 虫がどこから入っているのか
- 補修した方がよい隙間なのか
- 換気のため残すべき開口なのか
- 外壁や軒天の修繕が必要なのかまで住宅全体の状態を見ながら判断できます。
「11月になると毎年同じ場所にテントウムシが大量に集まる」「真冬でも室内に何匹も出てくる」という場合は、
目に見える虫だけを駆除するのではなく、侵入経路から確認してみましょう。
※弊社から見積りに関してご連絡させていただく場合がございます。
ナミテントウに関するQ&A
- 外壁に大量にいるのは家の中で繁殖したから?
-
必ずしもそうではありません。
晩秋には越冬場所を探すナミテントウが、一斉に建物へ飛来することがあります。
- ナミテントウは住宅を食べますか?
-
基本的に住宅の木材や外壁材を食べる虫ではありません。
住宅で問題になるのは、主に大量侵入や臭い・汚れなどです。
- 冬に室内で見つけるのはなぜ?
-
秋のうちに建物内部へ入り込み、越冬していた個体が暖房や気温上昇によって活動し始めた可能性があります。
- 外壁へ来なくすることはできますか?
-
屋外からの飛来そのものを完全に防ぐのは難しいでしょう。
住宅対策では、外壁に止まることよりも、建物内部へ入り込める不要な隙間を減らすことが現実的です。

