
はじめに
「夜中に天井から足音がする」「屋根裏から異臭がする」——そんな経験はありませんか?
その原因はアライグマの屋根裏への侵入かもしれません。
近年、アライグマによる住宅被害は都市部・郊外を問わず急増しており、放置すると深刻な被害につながるケースも少なくありません。
本記事では、アライグマの生態から屋根裏に侵入する理由、被害の実態、そして効果的な対策・業者への依頼方法まで詳しく解説します。
アライグマとはどんな動物?生態を知ろう

アライグマは北米原産の中型哺乳類で、体長40〜60cm、体重4〜10kg程度。
もともとは1970年代以降にペットとして輸入されましたが、その後の野生化により日本全国に生息域を拡大しています。
現在は外来生物法により特定外来生物に指定されており、無許可での飼育・捕獲・放出は法律で禁止されています。
アライグマの主な生態的特徴は以下のとおりです。
- 雑食性:果物・野菜・昆虫・小動物・生ごみなど何でも食べる。食物を求めて人間の生活圏に積極的に進出する。
- 夜行性:主に夜間に活動するため、被害に気づきにくい。
- 高い身体能力:木登りや泳ぎが得意で、前足の器用さを活かして様々な場所に侵入できる。
- 繁殖力が強い:年1回(春〜夏)の出産で、1度に3〜5頭の子どもを産む。放置すると個体数が一気に増える。
- 縄張り意識が高い:一度住み着いた場所を「巣」として認識し、何度でも戻ってくる習性がある。
なぜアライグマは屋根裏に入るのか?
アライグマが屋根裏を好む最大の理由は、「安全で暖かく、外敵から守られた巣として最適」だからです。
具体的には以下の要因が重なっています。
巣作り・出産場所として適している
屋根裏は外敵が入ってこられない密閉空間で、断熱材があるため温度変化が少なく快適です。
特にメスのアライグマは出産・育児の場所として屋根裏を選ぶことが多く、春から夏にかけての侵入が急増します。
餌場(人間の生活圏)に近い
屋根裏は外敵が入ってこられない密閉空間で、断熱材があるため温度変化が少なく快適です。
特にメスのアライグマは出産・育児の場所として屋根裏を選ぶことが多く、春から夏にかけての侵入が急増します。
餌場(人間の生活圏)に近い
住宅地は生ごみや農作物など豊富な餌場に囲まれています。
屋根裏に巣を構えることで、餌場と住処を効率よく使い分けることができます。
木登りが得意で屋根へ容易にアクセスできる
アライグマは木登りや垂直な壁を登ることが非常に得意です。
庭木・電柱・外壁の突起物などを伝って屋根へ上り、わずかな隙間から屋根裏へ侵入します。
アライグマが侵入しやすい家の特徴・条件
すべての家が同じリスクを持つわけではありません。以下の条件が当てはまる住宅は特に注意が必要です。
- 築年数が古い:経年劣化により軒先・換気口・外壁に隙間が生じやすい
- 庭に大きな木や竹林がある:屋根へのアクセス経路になる
- 軒下や破風板が傷んでいる:腐食・破損した部分が侵入口になる
- 換気口にネットや金属メッシュがない:むき出しの換気口は格好の侵入口
- 近隣に農地・果樹・河川がある:アライグマが多く生息するエリア
- ゴミ置き場の管理が甘い:餌を求めて近寄ってくるきっかけになる
- 過去に動物の侵入歴がある:ニオイが残っていると再侵入されやすい
アライグマが屋根裏にいるときのサイン・症状

アライグマは夜行性のため、侵入に気づかないケースも多くあります。
以下のサインが見られたら早急に確認しましょう。
- 夜間に天井や屋根裏から「ドタドタ」「ガリガリ」という音がする
- 家の中や軒下から獣臭・アンモニア臭がする
- 天井に染みやシミが広がっている(糞尿による汚染)
- 屋根や軒下に足跡・毛・糞が落ちている
- 夜間に屋根の上を歩くシルエットを目撃した
- 外壁や軒先に穴・破損がある
特に夜間の騒音と異臭が同時に発生している場合は、アライグマが屋根裏に定着している可能性が高いです。
放置するとどうなる?被害の実態
「たまに音がするだけだから大丈夫」と放置するのは非常に危険です。アライグマを屋根裏に居座らせてしまうと、以下のような深刻な被害が拡大します。
①建物への物理的ダメージ
アライグマは断熱材を引きはがして巣材として使ったり、木材や配線を噛んだりします。特に電気配線の損傷は火災のリスクにつながるため、非常に危険です。
天井が糞尿で腐食し、最終的に天井が落下するケースも報告されています。
②衛生被害・感染症リスク
アライグマの糞にはアライグマ回虫の卵が含まれており、人間が誤って吸い込んだり口にしたりすると深刻な感染症を引き起こします。
また、ダニ・ノミ・レプトスピラ症などのリスクもあります。糞尿が断熱材に染み込むと除去が難しく、専門的な消毒が必要になります。
③繁殖による被害の拡大
春に侵入したメスが屋根裏で出産すると、数週間で子どもが複数頭育ちます。成長した子どもたちが新たな巣場所を求めて周辺の住宅にも侵入するという被害の連鎖が起こります。
④修繕費用の増大
早期に対処すれば数万円で済む場合でも、放置すれば断熱材の全交換・天井の張り替え・消毒費用など、修繕費が数十万円規模になることも珍しくありません。
アライグマの屋根裏侵入を防ぐための対策

アライグマの被害を防ぐには、「侵入経路をふさぐ」「寄せ付けない環境をつくる」の2つのアプローチが基本です。
- 侵入経路をふさぐ(物理的対策)
- 軒下・破風板・換気口の隙間を金属メッシュや防鳥ネットでふさぐ
- 屋根に近い庭木の枝を定期的に剪定し、アクセス経路を断つ
- 外壁の劣化・破損部分を早めに補修する
- 配管まわりの隙間をパテやコーキング材で埋める
- 寄せ付けない(忌避対策)
- 市販の忌避剤(木酢液・唐辛子成分スプレー)を侵入経路や周辺に散布する
- センサーライトや超音波発生装置を設置する
- 生ごみをしっかり密閉・管理し、餌となるものを屋外に放置しない
- ペットのエサや果樹の落果を放置しない
なお、アライグマは特定外来生物のため、個人が罠を仕掛けて捕獲する行為は原則として法律で禁止されています。市区町村への申請が必要なケースや、業者への依頼が必須なケースもあるため注意が必要です。
侵入されてしまったときの対処法
すでにアライグマが屋根裏にいると思われる場合は、以下の手順で対応しましょう。
自分で確認する(屋根裏への侵入は危険なため慎重に)
井点検口から懐中電灯で様子を確認。糞・足跡・断熱材の乱れなどを確認する。ただし素手で触れず、マスク・手袋を必ず着用すること。
市区町村の担当窓口に相談する
自治体によっては罠の貸し出しや補助金制度を設けている場合がある。まずは地域の農林・環境担当部署に問い合わせを。
専門業者に依頼する
確実かつ安全に対処するには、害獣駆除の専門業者への依頼が最も効果的。詳しくは次の章で解説します。
アライグマ駆除業者に依頼するメリットと選び方
- 法律に則った対応が可能:特定外来生物の捕獲には行政の許可が必要。業者は許可を持って対応できる。
- 再侵入防止まで一括対応:捕獲だけでなく、侵入経路の封鎖・消毒・糞清掃まで一貫して対応してくれる。
- 安全・確実:アライグマは威嚇すると攻撃的になるため、素人対応は危険。プロに任せることで人体への被害リスクを回避できる。
- 被害の再発防止:経験豊富な業者はアライグマの習性を熟知しており、根本的な再発防止策を提案してくれる。
- 行政から捕獲許可を得ているか確認する
- 現地調査・見積もりが無料か(有料の場合は事前に確認)
- 作業内容の明細が明確か(捕獲・封鎖・消毒・糞処理など)
- 再発保証・アフターフォローがあるか
- 口コミ・実績が確認できるか
- 複数社から相見積もりを取る
悪質な業者も存在するため、必要のない工事を過大請求されないよう、必ず複数社の見積もりを比較しましょう。
一般的な費用の目安と助成金制度
※費用は被害状況や住宅環境、業者ごとの料金設定によって異なります。
記載している金額は参考程度とし、正確な費用は必ず見積もりで確認してください。
駆除・対策費用の目安
| 作業内容 | 費用の目安 |
|---|---|
| 現地調査・見積もり | 無料〜1万円 |
| 捕獲(罠の設置・回収) | 2万〜8万円 |
| 侵入経路の封鎖・補修 | 3万〜15万円 |
| 糞尿の清掃・消毒 | 3万〜20万円 |
| 断熱材の交換 | 10万〜50万円以上 |
| 合計(早期対処の場合) | 5万〜20万円程度 |
※被害の程度・住宅の規模・地域によって大きく異なります。
自治体の助成金・補助制度を活用しよう
市区町村によっては、アライグマ駆除に対する補助金や罠の無料貸し出し制度を設けている場合があります。
費用負担を抑えるためにも、まず地元の自治体(農林・環境・生活安全担当窓口)に問い合わせることをおすすめします。
まとめ

アライグマの屋根裏侵入は、「たまに音がする程度」と放置していると、建物の損壊・感染症リスク・火災の危険性など、取り返しのつかない被害につながります。
重要なポイントをまとめると以下のとおりです。
- アライグマは特定外来生物であり、個人による無許可の捕獲は法律違反
- 夜間の騒音・異臭・天井の染みは侵入のサイン。早期発見・早期対応が大切
- 予防は「侵入経路を物理的にふさぐ」「餌となるものを管理する」が基本
- 侵入が確認されたら、まず自治体に相談し、専門業者への依頼を検討する
- 業者選びは複数社の相見積もりが必須。作業内容・保証・実績をしっかり確認する
少しでも「アライグマかも?」と思ったら、早めに行動することが被害を最小限に抑える最善策です。
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