
足跡は「見えない害獣」を特定する最重要手がかり!
近年、ハクビシン・アライグマ・イタチ・タヌキなどによる害獣被害は、都市部でも急増しています。
これらの多くは夜行性のため姿を目にする機会は少なく、気づいた頃には足跡・フン・食べ荒らし・建材の破損といった“痕跡”だけが残されているケースがほとんどです。
なかでも、足跡は「どの害獣が侵入したのか」を判断できる、とても重要な手がかりになります。
もしご自宅の庭や屋根、ベランダ、天井裏で足跡を見つけた場合は、すでに建物内部に入り込んでいる可能性もありますので注意が必要です。
この記事では、大型獣・中型獣・小型獣の足跡の特徴と、それぞれの生態を分かりやすく分類して解説していきます。
ご自宅を守るためのヒントにもなる内容ですので、ぜひ最後までご覧ください。
【大型獣】アライグマ・タヌキ・イノシシ

大型獣の特徴
- 足跡サイズが大きい(4〜12cm前後)
- 足跡の踏み込みが深く、くっきり残る
- 歩幅が広い(30〜70cm)
- 踏み固められたルートができやすい
- 侵入すると庭や農地の破壊が大きい(特にイノシシ)
アライグマ


【足跡の特徴】
- 人の手形そのもの
- 前足4〜6cm、後足7〜10cm
- 指が長く、泥にくっきり残る
- 深い踏み跡+器用な前脚の跡が特徴
タヌキ


【足跡の特徴】
- 犬の足跡に似ている
- 4本指+肉球が丸く広がる印象
- 3〜5cm程度でアライグマより丸い
- 降雨後の泥でくっきり残りやすい
イノシシ


【足跡の特徴】
- 二つに割れた蹄(ひづめ)型の足跡
→ 牛・鹿に似るが、猪はやや丸みがあり太い - サイズは 5〜12cm とかなり大きい
- 歩幅が広く、一直線に進む跡を残す
- 泥地・田畑・山道に深い踏み跡を残す
【中型獣】ハクビシン・イタチ類・テン

中型獣の特徴
- 足跡サイズは3〜5cm前後
- 指数(指の長さや本数)が獣種識別に非常に重要
- 軽い歩行のため浅い足跡も多い
- 垂直移動が得意で、屋根や壁の上に足跡が集中
ハクビシン


足跡の特徴
- 指が細長く 手形のような5本指
- 約3.5〜5cm
- ベランダ・雨樋・屋根の上に残る
イタチ類


足跡の特徴
- 小さめの5本指
- 爪痕が鋭く残る
- ジャンプ移動のため直線に足跡が連なる
【小型獣】ネズミ

小型獣の特徴
- 1〜2cmの極小サイズ
- 足跡だけでは判別が難しいが「尾のスジ」がヒント
- 足音はカサカサと軽い
ネズミ


足跡の特徴
- 前足4本指、後足5本指
- 1〜2cm程度で小さい
- 尾を引きずると細い線(テイルドラッグ)
害獣によくある被害例(大型獣・中型獣・小型獣別)
【大型獣】アライグマ・タヌキ・イノシシ

① 庭・畑・花壇
- 土が柔らかく、足跡が深く残りやすい
・ふかふかの土や湿った地面は踏み込みの跡がくっきり残る
・花壇や畑は耕されているため、特に足跡がはっきり形になる
・雨上がりは乾燥時よりも足跡が数倍見つけやすい
・アライグマ・タヌキ・イノシシなど体重の重い大型獣は、特に深く沈み込みやすい - 夜の餌探しルートとして頻繁に通過する場所
・夜行性の大型獣は、庭を「安全に移動できる経路」として選びやすい
・ミミズ、昆虫、落ちた果実、家庭菜園の野菜を狙って畑を歩き回る
・花壇の土を掘り返して餌を探すため、足跡+掘り跡がセットになって見つかることも
・一度通ると同じルートを“獣道”のように繰り返し使う傾向がある - 足跡の特徴で獣種が判別しやすい
【アライグマの足跡】
・人間の手のように5本指がくっきり見える
・特に泥の上では指跡が細かく残る
【タヌキの足跡】
・犬に似た丸い形で4本指が特徴
・花壇の縁や芝生に小さく並ぶ傾向
【イノシシの足跡】
・二つに割れた蹄(ひづめ)跡が特徴的
・掘り返された跡とセットで見られることが多い
・歩幅が広いので一直線に連なる
大型獣の足跡は 庭・畑・花壇の発見率が圧倒的に高い!!
② 家の外壁沿い(基礎部分)
- 建物に入れる“隙間”を探しながら外周を歩き回る
・害獣は 建物への侵入ルートを外壁沿いで探す習性 がある
・夜間に“建物の縁部分だけを規則的に歩く”のは、侵入口を探っているサイン
・暖かい空気の漏れなどから侵入口を判別する - 外壁沿いに足跡が点々と続くのは「屋根裏侵入」の強い予兆
・外壁に沿って並んだ足跡は ほぼ100%、何かを探しながら歩いている 証拠
特に次のようなパターンは危険度が高い
- 外壁 → 雨樋 → 屋根へ向かう足跡
- 外壁 → ベランダ(手すりの泥跡)
- 外壁の側溝に足跡が密集
③ 生ゴミ置き場・ゴミ集積所周辺
- アライグマ・タヌキの足跡が密集しやすい理由
・生ゴミは大型獣にとって 非常に強い誘引物(匂いの元)
・深夜〜早朝に必ず寄り道するため、足跡が集中しやすい - 容器・蓋・ネット類に“手形”がつくことが多い
・ゴミ箱の蓋を押し上げる
・ビニール袋の結び目をほどく
・蓋やボックスに 泥の手形・指跡がくっきり付着
散乱したゴミ+足跡=高確率でアライグマまたはタヌキの可能性!!
④ 車庫・砂利道・コンクリの上
- 体重が重いため、固い地面でも跡が比較的残りやすい
・アライグマ・タヌキ・イノシシなど中〜大型獣は 体重があるため踏み込みが深い
・コンクリやアスファルトのような硬い地面でも泥の付着/体重が重いため、固い地面でも跡が比較的残りやすい
・アライグマ・タヌキ・イノシシなど中〜大型獣は 体重があるため踏み込みが深い
・コンクリやアスファルトのような硬い地面でも泥の付着/水分の跡/細かい砂利のズレ によって“足型の陰影”として残る
・砂利道では踏圧によって石が偏り、足跡の輪郭が浮かび上がる - 車庫の床・車の下は害獣が隠れやすい定番スポット
・車庫(カーポート)は屋根があり雨風をしのげる・暗くて落ち着けるという理由で害獣が通路や休憩ポイントとして利用しやすい
・車下に隠れて移動することで、車庫床に足跡が残りやすい
・タイヤの溝に付着した泥が落ちるため、「泥+足跡」がセットで残りやすい環境
⑤ 雨樋・屋根・ベランダ(アライグマ特有)
- 屋根の上にもくっきり足跡が残る(瓦・板金の上にも)
・泥のついた前足・後足が雨樋の側面に 縦の線状の跡 を残す
・夜露や湿気で瓦が濡れると、影のように足跡が浮き上がる - ベランダは“通り道”にも“休憩場所”にもなる
・手すりに 人間の子どもの手形に似た跡 がつくことがあり非常に特徴的
・ベランダの隅で食べ物を持ち込むこともあり、食べ残し+足跡がセットで見つかる
・雨樋 → 屋根 → 天井裏というルートが最も安全で習性に合っている
屋根はアライグマにとって“侵入口の最終地点”
⑥ 山と住宅地の境界(イノシシ)
- イノシシは 同じルートを毎回使う
・イノシシは視力が弱く、一度安全と判断した道を繰り返し利用する
・土が踏み固められた帯状の道 ができる - 山際はイノシシの行動圏の“出入口”になりやすい
・山に生息しつつ、夜になると住宅地へ食べ物を探しに降りてくる
・雑草が倒れている/草が不自然に開いている → イノシシの通り道のサイン
大型獣の足跡を見つけたら注意すべきポイント
足跡が“外周から家に向かっている”場合は侵入リスクが高い
- 導線が玄関→外壁→ベランダ→屋根へ続くパターンはアライグマ・タヌキが多い
- 大型獣が屋根周りに足跡を残すのは 屋根裏侵入の前兆
玄関 → 外壁 → ベランダ → 屋根へ続く導線はアライグマ・タヌキに多い
- アライグマは 高所・狭所を器用に移動 するため、ルートがわかりやすく残る
典型的なルート
- 庭・玄関側で足跡発見
- 外壁沿いに歩いた泥跡
- ベランダ手すりに手形
- 雨樋に縦の泥跡
- 屋根上に指跡
ここまで揃った場合、ほぼ確実に屋根裏(天井裏)を目指している
足跡が広範囲にある場合は「複数頭の可能性」
- イノシシやタヌキは家族で移動するケースもある
- タヌキは夫婦または家族単位で移動することがある
- 複数頭の場合、行動範囲・被害規模が急速に拡大する
生ゴミやペットフードを漁る痕跡とセットならほぼ確実
- 足跡+ゴミの散乱=アライグマかタヌキの典型的な痕跡
- ペットフードの袋が荒らされている場合もアライグマ率が高い
- 一度餌場として認識されると、毎晩来る習慣がつきやすい(危険)
特にイノシシやアライグマは攻撃性が強く、個人対応は危険です!
次の雨で足跡が消える前に写真で記録し、専門業者へ相談をしましょう!
【中型獣】ハクビシン・イタチ・テン

① 屋根・雨樋の上(ハクビシンが特に多い)
- 細長い5本指が屋根瓦の上に点々と残る
・夜露や雨上がりの湿った瓦だと、影のように足跡がくっきり浮かび上がる - 雨樋(あまどい)に泥がつき、登った痕跡が残る
・ハクビシンは 前足で雨樋をつかみ、体を引き上げながら登る。
・指の跡が細く“ひっかいたように”つく
・地面から雨樋の中腹まで泥の付着が段階的に続く
屋根→換気口→天井裏の侵入ルートがもっとも多いため、早期対応が必要。
高所は危険ですので専門業者へ相談しましょう!
② ベランダ・バルコニー・物置の上
- 夜行性のハクビシンが移動ルートとしてよく利用する
・ハクビシンは夜間に活動するため、人の気配が少ないベランダ・バルコニーを通路として使うことが多い
・隣家の屋根 → 手すり → 庇 → ベランダという立体移動が得意
・高所を好むため、マンションの2階以上でも足跡が見られるケースがある - プランターの土が掘り返され、足跡が残るケースが多い
・食べ物の匂い(果実・ペットフード)につられて立ち寄ることもあり、足跡+食べ残し のセットはハクビシンの典型的な痕跡
・植木鉢の土は柔らかいため、細長い5本指の足跡が非常に残りやすい - ベランダ手すりにも“手形”が残ることがある(特に雨上がり)
・手すりに泥がつき、細長い指の跡が横方向に並ぶのが特徴
③ 外壁の細い足場(イタチ)
- 3〜4cmの幅でも歩けるほど細い足場が得意
・軒の出っ張り、外壁のわずかな段差、通気口の縁などの 極細の足場を軽々と歩く
・そのため、他の害獣では残らない場所に足跡が残る - 壁沿いの狭いステップに細い足跡が残る
・外壁のわずかな出っ張りに、指の細い跡がまっすぐに続いている場合はイタチの可能性が高い
小さな穴を見つけたら封鎖しましょう!
※ただし、塞ぐ前に内部にイタチがいないか確認が必要
④ 軒下・通気口周辺
- 侵入口を探しながら徘徊する場所
・多くの害獣が、家に入れるポイントを探しながら軒下を歩き回る
・軒下は暗く狭いため、天敵から身を隠しやすく、侵入前の“チェックルート”として利用される。 - 通気口周りに泥跡があれば侵入の可能性
・通気口は害獣にとって格好の侵入口
・泥跡は、害獣が前足で通気口を触ったり、覗き込んだりした証拠
泥跡+異常(破損)があれば、すでに内部へ侵入している可能性が極めて高い
⑤ 天井裏
- 直接足跡は見えないが、断熱材の泥足跡が残ることが多い
・害獣が歩き回ると 断熱材の上に泥が付着し、黒い影のような足跡が連続して残る
・断熱材が凹んでいたり、掘り返されている場合は 長期間滞在している証拠 - ハクビシンは“ためフン”が近くにある
・天井裏でためフンが見つかる場合、完全に住み着いている高確率のサイン
・ためフンは健康リスク(寄生虫・感染症)が極めて高い
足音が聞こえたら侵入している可能性が高い!
【小型獣】ネズミ・コウモリ

① 天井裏・断熱材の上
- 1〜2cmの小さな足跡が連続して残る
- 尾を引きずった“線”が残る
・ネズミは長い尻尾を床に引きずって歩くため足跡の間にスッと細い線が続く“テールマーク(尾跡)” が残る - 近くにフンが落ちていることが多く、アンモニア臭が漂うことも
・ネズミは移動しながら排泄する習性があり、足跡の近くに 小さな黒粒(米粒状)のフン が大量に散らばる
・フンの量が多い=その場所を巣や通路として日常的に使っているサイン
足音や悪臭がしたら専門業者へ相談しましょう!
② 壁の隙間・配管周り
- 黒いススのような油汚れ(ラットサイン)が必ずセットで見つかる
・ネズミの体表には皮脂・汚れ・排泄物が付着しており、狭い場所を通ると 壁や配管の表面に黒い“こすれ跡” が残る
・ラットサインが新しいほど色が濃く、現在も通っている証拠 - 小さな足跡が壁沿いに連続する
・壁の隙間から天井裏まで繋がる場合、すでに複数個体が家の内部に出入りしている可能性が高い - 配管周りは“侵入の第一ポイント”になりやすい
・配管周りにフンや油汚れがあれば、活発に出入りしている証拠
最重要チェックポイント
- エアコン配管の貫通穴
- シンク下の排水パイプの根元
- 洗濯機周りの配管
- 風呂場・トイレの配管スペース
③ キッチン・食品棚
- 粉物や砂糖の上に足跡が残りやすい(判別が容易)
・小麦粉・片栗粉・砂糖・パン粉など、粉物は足跡が非常に残りやすい
・特に深夜に活動しているため、翌朝粉の上にくっきり足跡が付いているケースが多い - 食品袋にかじり痕があれば確定
・ネズミの前歯は非常に硬く、薄い袋なら簡単に噛み破る
・破れた袋の中でフンが見つかる場合は、食害+衛生被害が発生中の証拠
食べ物の出しっぱなしはネズミを呼び寄せる最大の原因
④ 床下
- 湿った土は足跡が非常に残りやすい
・床下は湿度が高く土が柔らかいため、ネズミ・イタチなどの小型〜中型獣の足跡が鮮明に残る
・ネズミは床下から基礎の隙間経由で壁内部に入り込むことが多い - シロアリ点検の際に発見されることが多い
・普段目にしない場所のため、プロの床下点検で初めて足跡やフンが見つかる ケースが非常に多い
・家全体に広がる通路のため、
・床下→ 天井裏 → 壁内部 → キッチンへと拡大するケースが多い
・特に古い住宅では、基礎の隙間から頻繁に出入りされる
足跡を見つけたときの正しい対応

害獣の足跡を見つけた際は、焦って触ったり消したりせず、次の点を順番に確認することが大切です。
足跡を消さず、そのまま残しておく
足跡は「どの害獣が侵入しているのか」を判断する大切な手がかりになります。
驚かれてすぐに掃除したくなるかもしれませんが、跡を消してしまうと正確な判別が難しくなってしまいます。
お手間をおかけしますが、そのままの状態で残していただけると、原因の特定や今後の対策がより確実に行えますのでご安心ください。
スマホで写真を撮り、記録を残す
- 足跡の形(指の本数・大きさ)
- 足跡の位置(屋根・庭・外壁など)
- 足跡が連続している向き
これらがわかるように 全体写真+アップ写真 を撮っておくと、調査がスムーズになります。
建物に向かって足跡が続いている場合は特に注意
足跡が“外からお家の方へ向かって続いている”場合は、すでに室内へ入り込んでいる可能性があります。
そのまま放置すると被害が広がることもありますので、少しでも早めに状況を確認されることをおすすめいたします。
不安な点があれば、どうぞお気軽にご相談ください。
糞尿・建材の破損がある場合はすぐ専門業者へ相談を
害獣のフンや尿には感染症のリスクがあり、また建材へのダメージを放置すると、想像以上に被害が広がってしまうことがあります。
不安になって触りたくなるかもしれませんが、無理をすると危険ですので、そのままの状態で専門家にお任せいただくのが一番安心です。
ハクビシン・アライグマは法律で勝手に捕獲できない
ハクビシンやアライグマなどは、鳥獣保護法や外来生物法の対象となっており、個人で捕獲・駆除を行うと違法になる場合があります。
法律面だけでなく安全のためにも、専門の業者へご依頼いただくことが一番安心で確実です。
「どうしたらいいかわからない…」という段階でも、どうぞお気軽にご相談ください。
感染症の危険があるため、素手・素足で近づかない
害獣のフン尿や巣材、通り道には、目に見えない病原体が付着していることがあります。
思わぬ健康被害につながることもありますので、触れる際は必ず手袋や靴を着用し、無理に近づいたり触れたりしないようお気をつけください。
少しでも不安を感じたら、どうぞ遠慮なくご相談ください。
ROY株式会社なら安心の一括対応

現地調査は無料!最短当日対応!
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