アライグマが持つ病気に要注意!?感染症の危険性と見つけた時の対処法を解説!

目次

はじめに

ふわふわの毛並みと愛らしい仕草で人気のアライグマですが、実は凶暴な性格で、野生動物として人やペットに感染症を広げる危険性を持っています。
近年では、都市部や住宅街でも目撃されることが増え、身近な存在となりつつあるため、正しい知識を持っておくことが大切です。
もし自宅の周りや公園などでアライグマを見かけたとしても、決して近づいたり餌を与えたりしてはいけません
本記事では、アライグマが媒介する主な感染症についてとアライグマを見つけた時の対処法を解説します。

ROY株式会社 害獣駆除 栃ノ心アンバサダー

そもそも、アライグマが日本に来たきっかけは?

アライグマ 害獣
アライグマが日本に来たきっかけ

今では「害獣」として知られるアライグマですが、もともとは日本の動物ではありません。
野生のアライグマが各地に生息するようになった背景には、ある時期に起きたブームが関係しています。

1970年代後半のペット輸入ブーム

アライグマはペットや動物園展示などのため日本に持ち込まれました。
1970年代後半、アニメ「あらいぐまラスカル」(1977年放映)のヒットをきっかけに、ペットとしてアライグマの人気が急上昇しました。
この影響で輸入数が急増しましたが、成長すると気性が荒くなるなど飼育が困難なことから、逃亡や遺棄が相次ぎました。
その一部が繁殖し、全国各地で野生化・定着が進んだと考えられています。

アライグマは繁殖力が高く一度の出産で3〜4匹の子どもを産みます。
日本にはアライグマの天敵がいないので個体が増えやすいことや、さまざまな環境で生息できるため、高範囲で生息しています。

法規制が整う前に広がった野生化

アライグマの人気が高まった当初は、飼育や流通に関する法的な規制が十分ではありませんでした。
そのため、飼いきれなくなった個体が放置・放出されるケースが相次ぎ、1994年には鳥獣保護法の改正により狩猟の対象となり、さらに2005年の外来生物法施行時には「特定外来生物」に指定されました。

これにより、アライグマの輸入・飼育・譲渡・放出は原則禁止となりましたが、規制が整う以前にすでに全国各地で個体群が形成されており、現在もその影響が続いています。

アライグマが媒介する主な感染症と危険性

アライグマの感染症と危険性

野生のアライグマは、人やペットの感染するさまざまな病原体を保有しています。

中には命に関わる重篤な病気もあり、安易に近づいたり、触れたりするのは大変危険です。
ここでは、代表的な感染症を危険度とともに紹介します。

アライグマ回虫症(非常に危険)

アライグマ 感染症 アライグマ回虫

危険度 ★★★★★
(命に関わる重篤な感染症)

アライグマ回虫とは、アライグマの小腸に寄生している回虫により引き起こされます。
アライグマの糞に含まれる回虫の卵を誤って口に入れることで感染する病気です。

幼虫は脳や眼球に移行することがあり、脳炎や失明など重篤な症状を引き起こすことがあります。
感染卵は砂場や庭土の中でも長期間生き残るため、子供やペットが遊ぶ場所には特に注意が必要です。

狂犬病(致死率ほぼ100%)

危険度 ★★★★★ 

狂犬病ウイルスは、感染したアライグマに咬まれたり、唾液が傷口に入ることで感染します。

日本では、長年発生していませんが、海外から侵入した場合のリスクはゼロではありません。
発症するとほぼ100%死亡する恐ろしい病気で、野生のアライグマには絶対近づかないことが大切です。

もし咬まれた場合は、速やかに医療機関でワクチンを接種してください。

日本脳炎

危険度 ★★★☆☆ (感染すると重篤な脳炎の可能性)

アライグマ自体がウイルスを持つわけではありませんが、体に寄生する蚊がウイルスを媒介することがあります。

感染すると高熱や頭痛、場合によっては意識障害やけいれんなどの症状が現れます。
致死率はおよそ20〜30%とされ、回復した場合でも後遺症(運動障害や認知症障害など)が残るケースがあります。

重症熱性血小板減少症候群(SFTS)

危険度 ★★★★☆ (重症化・死亡例あり)

マダニを介して感染するウイルス性の病気で、アライグマなどの野生動物がウイルスを保持していることがあります。
感染すると発熱、嘔吐、下痢、出血などの症状が現れ、致死率が10〜30%と高くなっています。
草むらや山林に入る際は長袖・長ズボンで肌を覆い、ペットもダニがついていないかチェックすることが重要です。

疥癬(かいせん)

危険度 ★★☆☆☆ (強い痒みを伴う皮膚病)

アライグマに寄生するヒゼンダニが皮膚に感染することで起こる病気です。

人やペットに移ると激しい痒みや発疹が現れます。
感染力が高いため、野生動物に直接触れたり寝床を共有することは避けましょう。

レプトスピラ症

危険度 ★★★☆☆ 
(軽症〜重症まで幅広い)

アライグマの尿に含まれるレプトスピラ菌が水や土を介して感染します。

皮膚の傷や粘膜から侵入すると、発熱、筋肉痛、黄疸などを引き起こす場合もあります。

雨上がりのぬかるみや河川、池などで遊ぶ際は、素足で入らないように注意が必要です。

カンピロバクター食中毒

危険度 ★★☆☆☆ 
(下痢・腹痛などを引き起こす)

アライグマの糞便や汚染された水・土壌が原因で、人が食材を通じて感染することがあります。

腹痛、下痢、発熱などを引き起こし、免疫力が弱い人は重症化することもあります。
アウトドアでの調理時は手洗いを徹底し、食材を野生動物の行動範囲に置かないようにしましょう。

サルモネラ感染症

危険度 ★★☆☆☆ 
(食中毒の一種)

サルモネラ菌もアライグマの糞便から感染することがあります。
発熱や嘔吐、下痢などの症状を引き起こし、乳幼児や高齢者では重症化することもあります。
感染を防ぐためには、清掃時に手袋とマスクを着用し、ペットの食器や飲水を屋外に放置しないことが大切です。

アライグマによる感染症リスク一覧
🦝 アライグマによる感染症リスク一覧
感染症名 危険度 主な症状
アライグマ回虫症 (Baylisascaris procyonis) ★★★★★ 極めて重篤
(国内症例は稀)
発熱、痙攣、麻痺、意識障害、視力低下〜失明
※神経・眼・内臓に重篤な障害
狂犬病 (Rabies) ★★★★★ 発症後ほぼ100%致死
(国内は根絶済み)
発熱、頭痛、興奮、恐水症、麻痺、昏睡
※咬傷による感染、発症後の治療法なし
重症熱性血小板減少症候群 (SFTS) ★★★★☆ 致死率10〜30%
(マダニ媒介)
発熱、嘔吐、下痢、血小板・白血球減少
※アライグマに付着したマダニから感染
日本脳炎 (Japanese Encephalitis) ★★★★☆ 発症者の20〜40%死亡
(蚊媒介)
高熱、頭痛、意識障害、痙攣、麻痺
※ワクチン接種で予防可能
レプトスピラ症 (Leptospirosis) ★★★☆☆ 重症化で致死的
(尿による汚染)
発熱、頭痛、筋肉痛、黄疸、腎不全
※汚染された水や土壌から感染
疥癬 (Scabies) ★★☆☆☆ 強い痒み
(直接接触)
激しい痒み、発疹、皮膚炎
※ヒゼンダニによる皮膚感染症
カンピロバクター食中毒 (Campylobacteriosis) ★★☆☆☆ 一般的に軽症
(糞口感染)
下痢、腹痛、発熱、嘔吐
※汚染された食品・水から感染
サルモネラ感染症 (Salmonellosis) ★★☆☆☆ 一般的に軽症
(糞口感染)
下痢、腹痛、発熱、嘔吐
※汚染された食品・水から感染
アライグマ回虫症
(Baylisascaris procyonis)
★★★★★
極めて重篤
発熱、痙攣、麻痺、意識障害、視力低下〜失明
※神経・眼・内臓に重篤な障害
狂犬病
(Rabies)
★★★★★
発症後ほぼ100%致死
発熱、頭痛、興奮、恐水症、麻痺、昏睡
※咬傷による感染、発症後の治療法なし
重症熱性血小板減少症候群
(SFTS)
★★★★☆
致死率10〜30%
発熱、嘔吐、下痢、血小板・白血球減少
※アライグマに付着したマダニから感染
日本脳炎
(Japanese Encephalitis)
★★★★☆
発症者の20〜40%死亡
高熱、頭痛、意識障害、痙攣、麻痺
※ワクチン接種で予防可能
レプトスピラ症
(Leptospirosis)
★★★☆☆
重症化で致死的
発熱、頭痛、筋肉痛、黄疸、腎不全
※汚染された水や土壌から感染
疥癬
(Scabies)
★★☆☆☆
強い痒み
激しい痒み、発疹、皮膚炎
※ヒゼンダニによる皮膚感染症
カンピロバクター食中毒
(Campylobacteriosis)
★★☆☆☆
一般的に軽症
下痢、腹痛、発熱、嘔吐
※汚染された食品・水から感染
サルモネラ感染症
(Salmonellosis)
★★☆☆☆
一般的に軽症
下痢、腹痛、発熱、嘔吐
※汚染された食品・水から感染
⚠️ 重要な注意事項
アライグマに直接触れたり、糞尿に接触したりすることは絶対に避けてください。特に小さなお子様やペットには近づけないようにしましょう。アライグマを見かけたら、自治体の担当窓口や専門業者にご相談ください。
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アライグマが原因の感染症を防ぐには?

アライグマ 感染症予防策

野生のアライグマは見た目こそ可愛らしいでしが、さまざまな病気を媒介する可能性があります。
自分や家族、ペットを守るには、いくつかのポイントを押さえて行動することが大切です。

アライグマに不用意に近づいたり、触れたりしない

アライグマは人懐っこく見えることもありますが、野生動物であるため凶暴な性格を持っています。
近づいたり触ろうとすると、咬まれたりひっかかれたりする危険があります。
また、直接触れることで病原体に感染するリスクも高まります。
見かけたときは決して手を出さず、距離を保つことが第一です。

衛生管理をしっかりと行う

アライグマのフンや尿、唾液には病原菌が含まれることがあります。
触れてしまった場合は、手洗いや消毒を徹底しましょう。
また、衣類や布団に付着した場合は、熱湯や高温で洗濯・消毒すると安心です。

専門業者による駆除

天井裏や物置などにアライグマが入り込むと病原菌が広がる可能性があります。
自分で捕まえたり、駆除するのは危険で、法律違反になることもあるため、害獣駆除の専門業者に連絡して安全に対処してください。

鳥獣保護管理法により、アライグマの無許可捕獲は禁止されています

子どもやペットを守る工夫

特に子どもやペットはアライグマが残した糞や土に触れて感染する危険があります。

  • 砂場や庭で遊ぶ場合は使わないときは蓋をする
  • 遊んだ後は必ず手や足を洗う
  • ペットも庭で遊んだ後は体をチェック
  • 異常があれば動物病院で相談

また、エサや生ごみを屋外に放置するとアライグマを呼び寄せる原因になるため、しっかり管理することが大切な家族を守る予防に繋がります。

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ROY株式会社でのアライグマ駆除

アライグマの被害は、放っておくとどんどん深刻化します。
天井裏などに住みつかれると、夜中の物音や悪臭、さらには感染症のリスクまで広がってしまうこともあります。
ROY株式会社では、こうしたアライグマなどの害獣駆除を専門的に行っております。
実際の現場では、天井裏にフンや尿が大量に残され、断熱材が汚染されてしまっていたケースもありました。

(※以下の写真にはアライグマのフンが写っています。閲覧の際はご注意ください。)

写真を見ると分かるように、放置しておくと強い悪臭や天井のシミ、そして感染症の発生源となる恐れがあります。
見た目以上に深刻な被害に繋がるため、害獣による被害の可能性を感じたら早めの対応が重要です。

「もしかしてアライグマかも?」と思ったら、まずはROY株式会社へご相談ください。
調査から駆除、防除、再発防止の施工まで一貫して対応し、安全で清潔な住環境を取り戻すお手伝いを責任を持ってお手伝いさせていただきます。

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山田 太郎

この記事の作成者

鈴木 海斗

害虫害獣駆除センター 研究員

害虫・害獣の生態や効果的な忌避方法を専門に研究する害虫害獣駆除センターの研究員です。 本記事では、自社試験調査の結果や国内外の学術論文に基づくデータをもとに、 信頼性の高い情報をお届けしています。

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