ハクビシンとは?特徴・生態・人への影響を徹底解説【知られざる野生動物の実態】

ハクビシンの特徴・生態・人への影響を徹底解説。

「最近、屋根裏からゴトゴト音がする…」「近くの果物が荒らされている…」
そんなお悩みをお持ちの方、もしかするとそれは“ハクビシン”の仕業かもしれません!
ハクビシンは、見た目こそ可愛らしい中型の動物ですが、屋根裏への侵入や糞尿による悪臭、農作物の食害など、さまざまな被害を引き起こす厄介な存在です。
実際に当社にも「ハクビシンが住み着いたかもしれない」「自分の家が被害に遭っているか不安」といったご相談が多く寄せられています。
本記事では、「ハクビシンとは?」という基本から、特徴・生態・人間への影響・今からできる対策方法までをわかりやすく解説します。
「もしかしてうちも…?」と不安な方にとって、役立つ情報がきっと見つかりますので、ぜひ最後までご覧ください。

目次

ハクビシンとは?

木の間から姿を現した実際のハクビシン。


ハクビシンは、ジャコウネコ科の中型哺乳類で、鼻筋に白い線が入った見た目が特徴です。
東南アジア原産とされますが、日本では江戸時代からの記録もあり、在来種か外来種かははっきりしていません。
体長は50〜70cm、尾の長さは30〜50cmほどで尾を含めると1mを超えることもあり、木登りや狭い場所の移動が得意な夜行性の動物です。雑食性で、果物や野菜、昆虫、ゴミなどを食べるため、人里や最近では住宅地にもよく出没します。とくに問題になるのが、屋根裏への侵入や糞尿による被害です。夜間の騒音、強い悪臭、害虫の発生などが起き、生活環境に大きな影響を及ぼします。
可愛らしい見た目とは裏腹に、人間の生活に深刻な被害をもたらすこともあるため、注意が必要な野生動物です。

ーハクビシンの特徴ー

ハクビシンの特徴。

ハクビシンはタヌキやアライグマといった中型の野生動物と見た目が似ている為、よく間違えられやすいです。しかしハクビシンは他の動物とは異なる見た目の特徴がいくつかあるのでご紹介します。

顔の中央に白い線が通っており、名前の由来にもなっている

体長は約50〜70cm、尻尾は30〜50cmと長く、全長1mを超えることもある

・ハクビシンの体重は、おおよそ2〜5kg程度でオスの方がやや大きくなる傾向がある

・体は細長く、全身が灰褐色〜黒褐色の毛で覆われている

・足裏に肉球があり、指が5本で器用に物をつかめる

ハクビシンは、白い鼻筋とふさふさの尾が印象的な、どこか愛嬌のある見た目をしていますが、器用で賢く、住宅にも簡単に侵入できる野生動物です。その可愛らしさとは裏腹に、糞尿や騒音、感染症など思わぬ被害をもたらす存在として注意が必要です。

ーハクビシンの生態ー

食性:雑食性で甘い果物が大好き 

【ハクビシンの生態】雑食性で甘い果実や野菜を好んで食べる。また昆虫や小鳥の卵、人間が出すごみやペットのエサなどもよく食べる。
ハクビシンは雑食性で、特に甘い果実や野菜を好みます。
以下のようなものをよく食べます。


・柿、ブドウ、桃、スイカなどの果物
・トウモロコシ、イモ類などの農作物
・昆虫やカエル、小鳥の卵
・人間のゴミ(コンビニ袋や残飯)
・ペットのエサ

そのため、農家の畑や一般家庭の庭先に侵入し、被害をもたらすケースが多発しています。

行動:夜行性で単独行動が基本 画像

【ハクビシンの生態】夜行性の野生動物で、日中は屋根裏や木の上で身を潜めている。夜になり人間が寝静まると食べ物を探しに動き出す。
ハクビシンは夜行性の野生動物で、日没後から明け方にかけて活動します。日中は屋根裏や木の上などに潜み、夜になると食べ物を探して静かに動き出します。
基本的に単独で行動しますが、繁殖期は親子で過ごすこともあります。木登りや電線移動が得意で、足裏の肉球と5本指で住宅の高所にも簡単に侵入します。
さらに、一度住み着いた場所には何度も戻ってくる傾向があるため、放置すると被害が長期化する恐れがあります。
また、単独で行動することが多く、特定の縄張りを持たず移動範囲が広いのも特徴です。

繁殖:年に1〜2回、春~夏に出産 

【ハクビシンの生態】ハクビシンの繁殖期は春から初夏にかけてで、一度に2〜4頭の子どもを出産する。およそ10ヶ月程度で出産が可能となり、1度に2〜4頭の子どもを出産する為繁殖率は非常に高いと言える。

 
ハクビシンの繁殖期は春から初夏にかけてで、一度に2〜4頭の子どもを出産します。繁殖率が低く見えますがおよそ10ヶ月程度で出産が可能となるため、繁殖率は非常に高いと言えます。
出産場所として、屋根裏や倉庫など静かで人の出入りが少ない場所が選ばれることが多いため、住まいの中に巣を作られるケースもあります。

 

ハクビシンが人に与える影響とは?

ハクビシンは、ただの「可愛い動物」ではありません。
実は屋根裏への侵入や糞尿被害、農作物の食害など、人間の生活に大きな悪影響を及ぼす存在です。
放っておくと、被害がどんどん拡大することもあるため、注意が必要です。主な被害内容を以下にまとめます。

① 屋根裏への侵入と騒音被害

ハクビシンは木登りや高所移動が得意なため、雨どいや配管、電線などを伝って住宅の屋根裏へ侵入することがあります。とくに屋根のすき間や通気口など、わずかな隙間でも通り抜けて内部に入り込むため、気づかないうちに住み着いてしまうケースも少なくありません。
住み着いたハクビシンは、夜になると屋根裏を走り回ったり、物音を立てたり、甲高い声で鳴いたりすることがあり、深夜から明け方にかけて騒音被害が発生します
特に複数の個体や親子連れが住み着いている場合、足音がドスドスと響いたり、バタバタと跳ね回るような大きな音が聞こえることもあり、「誰かが屋根裏にいるのでは?」と驚かれる方もいます。
このような騒音は睡眠妨害やストレスの原因にもなり、日常生活に影響を及ぼす深刻な被害につながることがあります。

② 糞尿による悪臭・衛生被害

ハクビシンには、決まった場所に繰り返し排泄を行う「溜めフン(ためふん)」の習性があります。これは野生下でも見られる行動ですが、住宅内に住み着いた場合には深刻な衛生被害を引き起こします。
とくに屋根裏や天井裏、倉庫のすみなど人目につきにくい場所で排泄されることが多く、時間が経つにつれて強烈な悪臭やシミ、カビの発生につながります。湿気がこもる場所では、糞尿によって木材が腐食したり、断熱材が汚染されるケースもあります。
さらに、フンや尿の周囲にはダニ・ノミ・ゴキブリなどの害虫が集まりやすく、二次的な被害を招くおそれもあります。これらはアレルギーや皮膚炎、感染症のリスクにもつながるため、放置しておくのは非常に危険です。

③ 農作物や家庭菜園への被害

ハクビシンは果物や野菜が大好物で、畑や家庭菜園に侵入して作物を食い荒らす被害が各地で報告されています。特に柿やブドウ、スイカ、トウモロコシなどの甘い果物・野菜は狙われやすく、一晩で複数の実を食べ尽くされることもあります
農業を営む方にとっては、出荷前の作物が被害を受ければそのまま収入減に直結します。さらに、一部の作物はハクビシンに傷つけられると再収穫が難しくなるため、被害額が大きくなるケースも少なくありません
一般家庭でも、手塩にかけて育てた野菜や果実を荒らされることで、精神的なダメージや再栽培の手間が発生し、家庭菜園の楽しみが奪われる被害につながります。

④ 感染症リスクと衛生面の不安

ハクビシンは、見た目の可愛らしさとは裏腹に、人間にとって危険な病原体を媒介する可能性がある動物としても知られています。とくに注目されているのが、SARS(重症急性呼吸器症候群)ウイルスの自然宿主候補とされている点です。
さらに、ハクビシンの体や排泄物には、寄生虫(回虫、条虫など)や細菌(大腸菌、サルモネラ菌など)が付着している可能性があり、フンや尿に直接触れたり、空気中に舞った粉塵を吸い込んだりすることで、感染症にかかるリスクもあります。
とくに小さなお子様や高齢者、ペットのいる家庭では、衛生面への影響が深刻化しやすいため、細心の注意が必要です。屋根裏や倉庫でフンを見つけた場合は、素手で触らず、専門業者に相談するのが安全です。

ハクビシン捕獲や駆除の注意点

ハクビシンは「鳥獣保護管理法」の対象動物であり、許可なく捕獲・駆除することは法律で禁止されています。
具体的には以下のような制限があります。

対策方法必要な手続き
捕獲(罠など)市町村への申請と許可(有害鳥獣駆除の届け出)
殺処分原則禁止。やむを得ない場合は行政の許可が必要
自力での追い出し一時的な追い払いは可能。ただし再侵入リスク高

そのため、むやみに罠を仕掛けたり捕まえたりすることは違法になります。自治体や専門業者と連携し、正しい手順で対応することが重要です。
まずは、自治体や専門業者へ相談しましょう。

ハクビシン対策

ハクビシンの侵入を防ぐには、具体的な対策を知っておくことが何より大切です。
屋根裏や庭に現れた形跡がある方はもちろん、これから予防したい方にも役立つ、実践的な対策方法をいくつかご紹介します。
「ハクビシン対策に何をすればいいかわからない」という方は、まずはこちらのポイントを押さえておきましょう。

✅ 家の中に入らせない工夫をする

  • 屋根や軒下のわずかな隙間を塞ぐ
  • 通気口・配管周りに金網や防獣パネルを取り付ける
  • 木の枝や電線が屋根に接していないか確認する

ハクビシンは5cmの隙間ですら侵入できます。今すぐご自宅を確認しましょう。

✅ 住みにくい環境を作る

  • 屋根裏に忌避剤(天敵の尿や香り成分)を設置
  • 光や音などで不快感を与える装置を活用
  • ゴミの管理を徹底し、食料源を絶つ

まずはゴミの管理を徹底しましょう。

✅ 被害が出たら早めに業者へ相談

ハクビシンがすでに屋根裏などに住み着いてしまっている場合、自力での駆除は非常に危険です
追い出そうとして逆に刺激してしまうと、噛みつきや引っかきによるケガのリスクがあり、またハクビシンのフンや尿には寄生虫や病原菌が含まれている可能性もあるため、素手で触るのは絶対に避けてください
こうしたケースでは、害獣駆除の専門知識と資格を持つ業者に対応を依頼することが、安全かつ確実な解決への近道です。

迷ったら無料の点検を依頼しましょう。

ちょこっとハクビシンクイズ

ハクビシンはどれでしょう?

【ハクビシンについてのQ&A】3匹の動物がいてそれぞれ特徴がある。答えは②であり、顔の中央にある白い線・尻尾が長くフサフサしていることが特徴である。」

答えは②
ハクビシンの大きな特徴として顔の中央に白い線があることがあげられます。他にも耳が小さく丸いことや尻尾が長くフサフサしているのも特徴です。

ハクビシンの足跡はどれでしょう?

【ハクビシンについてのQ&A】3つの足跡がありそれぞれ特徴がある。答えは①で、本の指と肉球が丸くて大きいこと・前足と後ろ足で大きさが異なることが特徴である。

正解は① 
ハクビシンの足跡の特徴は5本の指と肉球が丸くて大きいことです。また前足と後ろ足で大きさが異なるのも見分けるポイントとなります。

ハクビシンはどの時間帯に活動しているでしょうか?

夜。
ハクビシンは夜行性の動物で、夕方〜明け方(主に21時〜翌3時ごろ)に活動します。昼間は屋根裏や木の上などにひそみ、暗くなるとエサを探して動き回ります。

ハクビシンは飼うことができる?できない?

飼うことはできません。
ハクビシンは鳥獣保護管理法で保護されている野生動物に該当するため、許可なく捕獲・飼育・移動することは禁止されています。


よくある質問

自分でできるハクビシンの対策はありますか?

→生ゴミなどを放置せず撤去し、寄せ付けない対策を行うことが有効です。

調査のみの依頼でもいいですか?

→はい、ROY株式会社では無料点検を実施しています。点検後に必要な予防や対策の提案を行いますので「少し気になる」程度でもお気軽にご相談ください。

ハクビシンを見かけたらどうしたらいい?

近づかず触らない!噛まれたり、病原菌に触れたりする危険があるので安全な距離を保ちましょう。

山田 太郎

この記事の作成者

野田 洸太

害虫害獣駆除センター 研究員

害虫・害獣の生態や効果的な忌避方法を専門に研究する害虫害獣駆除センターの研究員です。 本記事では、自社試験調査の結果や国内外の学術論文に基づくデータをもとに、 信頼性の高い情報をお届けしています。

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