【2025年最新版】屋根修理工事で使用できる補助金・助成金を紹介!

- 屋根修理工事を検討している
- 瓦屋根が古くなってきている
- 瓦屋根の地震や台風の災害対策をしたい
- 省エネ工事をしたい
屋根修理の補助金・助成金とは?

屋根の改修やリフォームに対して国や自治体が財政支援を行う制度です。
住宅の 長寿命化・省エネ・防災力向上 を同時に進めるため、国・自治体が工事費の一部を助成する仕組みになっています。
目的は 住宅の長寿命化・安全性の向上・省エネ化・災害リスクの低減・災害復旧など様々。対象となる工事内容や補助額、申請フローは制度ごと、地域ごとに異なり、基本的に年度ごとに募集枠と予算が設定されます。
基本的には返す必要がなく、もらえるお金なのでご安心ください。
経年劣化や雨漏り工事は対象外です!!
まずこれだけはお伝えいたします。
国の補助金では、単なる経年劣化の修理や雨漏り修理は対象外です。
「雨漏りだけ直したい」というケースにピンポイントで使える国の補助金は現状ありません。
屋根を「軽量化して耐震性を高める」「断熱層を追加し省エネ性能を上げる」など、 性能向上が同時に達成される工事として計画すれば対象になります。
参考:長期優良住宅化リフォーム推進事業評価基準(案)ー国土交通省
屋根修理工事で利用できる補助金・助成金の種類を紹介!!
区分 | 制度名(担当組織) | 対象(条件あり) | 主な補助内容・上限額 |
---|---|---|---|
長期優良住宅化(国) | 長期優良住宅化リフォーム推進事業(国交省) | 耐震・省エネ・劣化対策を目的とした屋根修理工事 | 評価基準型:80万円/戸 認定長期優良住宅型:160万円/戸 子育て・三世代同居等は210万円まで |
省エネ・温暖化対策(国)(自治体) | 住宅省エネキャンペーン2025(国交省・経産省・環境省) エコ住宅補助金(自治体) | 屋根の断熱工事 | 屋根の断熱改修:4〜5.4万円/戸 |
耐震性能向上(自治体) | 耐震診断・耐震改修補助制度(国・都道府県・市区町村連携) | 1981年5月以前の耐震基準の建築物、または2000年6月1日までの耐震基準の建築物 | 診断:9.6万/棟(費用の5分の4) 改修:工事費の最大80%(上限115万円) (例:千葉市) |
耐風性能向上(自治体) | 瓦屋根耐風診断・耐風改修補助制度(国・都道府県・市区町村連携) | 令和3年12月31日以前に被ガイドライン工法で作られた瓦屋根 | 診断:2.1万円/棟(費用の 3分の2) 改修:55.2万円/棟 (例:千葉市) |
大規模災害時 | 住宅の応急修理制度(内閣府・自治体) | 災害によって被害を受けた家屋 | 全壊、大規模半壊、中規模半壊、半壊 : 706,000 円以内 準半壊 : 343,000 円以内 (例:石川県) |
ここからは各補助金について、例を用いながら解説していきます。
クリックすると解説に飛びます!!
長期優良住宅化リフォーム推進事業(国)

※令和7年度の情報が公表されていないため、令和6年度の情報を掲載しています。
長期優良住宅化リフォーム推進事業は、良質な中古住宅の保全・長寿命化・省エネルギー化を総合的に促進するリフォーム支援制度です。
既存住宅を〈耐震・省エネ・劣化対策〉の視点から国の基準まで底上げすることを目的としています。
(引用:長期優良住宅化リフォーム推進事業)
なお、本制度の申請は施工会社が代理で行い、自治体の補助金事業と異なる特徴となっています。
補助の概要
長期優良住宅化リフォーム推進事業 | |
---|---|
制度の概要 | 既存住宅を〈耐震・省エネ・劣化対策〉など国の基準まで底上げするリフォームを支援する制度。 インスペクションから工事後の維持保全までを一貫して補助し、長寿命で良質な住宅ストックの形成を目的とする。 |
補助を受けられる条件 | 維持保全の期間について、評価基準で求める内容を維持保全計画として定めていること 1階の床面積(階段部分を除く)が40㎡以上、かつ、延べ面積が55㎡以上であること リフォーム実施後の住宅が、本事業が定める住宅性能に係る評価基準に適合するもの 耐震:耐震等級1相当以上 省エネ:断熱等性能等級4相当以上 劣化対策:劣化対策等級2相当以上 地区計画、景観計画、景観協定 等の区域内にある場合、これらの内容と調和が図られること | リフォーム工事着手前にインスペクション(現況検査)を実施していること
対象工事(主な例) | 住宅の性能向上工事 住宅の性能向上工事とは、既存住宅の性能を「評価基準」または「長期優良住宅(増改築)認定基準」まで向上させる工事を指します。 ① 特定性能向上リフォーム工事 既存住宅の性能項目が不適合の状態から性能基準まで上げる工事 特定性能向上リフォームに該当する性能項目は以下 ・構造躯体等の劣化対策 ・耐震性 ・省エネルギー対策 ・維持管理・更新の容易性 ・可変性(共同住宅) ・高齢者対策(共同住宅) ※リフォーム前に性能基準を満たしている項目は特定性能向上リフォームを必須とするものではありません。 ②その他性能向上リフォーム工事・①以外の性能向上工事、インスペクションで指摘を受けた箇所の補修工事等 ※ただし、その他性能向上リフォーム工事費に係る補助金の額は、特定性能向上リフォーム工事費に係る補助金の額の1/2を超えない額となります。 |
補助率・上限額 | 補助率:いずれも 工事費の1/3以内 — 評価基準型:上限80万円/戸 — 認定長期優良住宅型:上限160万円/戸 |
公式HP | 長期優良住宅化リフォーム推進事業|事業概要ー国土交通省 |
ポイント
- 補助対象工事費が30万円未満(補助額10万円未満)の場合は対象外。
- 予算上限に達し次第終了するため、該当するリフォームは早めに申請準備を!
住宅省エネキャンペーン2025(国)

住宅省エネキャンペーン2025の「子育てグリーン住宅支援事業」では、既存住宅の必須工事の一つとして”躯体断熱改修(外壁・屋根・床等)”が挙げられており、
- 開口部の断熱改修
- 躯体の断熱改修
- エコ住宅設備の設置
の必須工事の中から2つ以上の工事を行った場合のみ補助対象になります。
リフォームでは、事務局に登録された建材・設備を使用した工事のみが対象となります
なお、本制度の申請は施工会社が代理で行い、自治体の補助金事業と異なる特徴となっています。
補助の概要
項目 | 住宅省エネキャンペーン2025 |
---|---|
制度の概要 | 省エネ効果の高い改修を後押しする4事業のうち、子育てグリーン住宅支援事業で躯体断熱を定額補助。全世帯が対象(子育てに限らず)。 |
補助を受けられる条件 | 必須工事として挙げられている ・開口部の断熱改修 ・躯体の断熱改修 ・エコ住宅設備の設置 の必須工事の中から2つ以上の工事を行った場合のみ補助対象。 ※屋根の断熱工事だけでは補助金が出ないため注意 ・本事業の事務局に登録された型番の製品を使用した工事のみを対象とします。 ・また、一定の使用量以上の断熱材を利用する断熱改修を対象とします。 (詳細は下記の表) |
対象工事 | 躯体断熱工事(事務局に登録された断熱材を使用) 屋根・天井の断熱材追加・入替 |
補助率・上限額 | 定額支給(1戸あたり) 屋根・天井:60,000円(部分工事 30,000円) |
公式HP | 住宅省エネ2025キャンペーンについてー国土交通省 子育てグリーン住宅支援事業ー国土交通省 |
子育てグリーン住宅支援事業の事業概要(手引き)は下記のURLよりご確認ください。
https://kosodate-ecohome.mlit.go.jp/pdf/shinsei_tebiki_b.pdf?utm_source=chatgpt.com
断熱材の最低使用量と料金
施 工 部 分 | 断熱材最低使用量(単位:m3(立米)) | 一戸当たり の補助額 | ||||||
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断熱材の区分 | A-1/A-2/B/C | D/E/F | ||||||
熱伝導率 (単位:W/m・K) | 0.052〜0.035 | 0.034以下 | ||||||
住宅種別 | 戸建 住宅 | 共同(集合) 住宅 | 戸建 住宅 | 共同(集合) 住宅 | ||||
屋 根 ・ 天 井 | 12.0 | 8.0 | 8.0 | 5.7 | 60,000円 | |||
部分断熱の場合※4 | 6.0 | 4.0 | 4.0 | 2.9 | 30,000円 |
※4「部分断熱」とは、上表に示す部分断熱の場合の断熱材使用量以上の断熱材を使用する場合をいう。
(引用:子育てグリーン住宅市援事業から抜粋)
断熱材の対象製品と区分
対象となる製品の基準
原則として次のJISに該当し、熱伝導率[W/(m・K)]が0.052以下のノンフロン製品で、性能担保および品質管理体制について、以下の3種類の類型のいずれかを満たすものが対象です。
該当するJIS | JIS A9504、JIS A9511、JIS A9521、JIS A9523、JIS A9526、JIS A5905、JIS A5901、JIS A5914 |
---|---|
性能担保および 品質管理体制 | (1)JIS認証を取得しJISマークが表示されている製品(2)JIS認証を取得していないが、第三者により、JISと同等の性能および品質管理体制が確認されているもの(3)JISに対し、適切な試験方法と予備試験体数に基づき、JIS Q1000またはJIS Q17050-1による自己適合宣言が行われ、JISと同等以上の性能および品質管理体制を有していることを証する資料等((2)の第三者による確認と同程度のものに限る)の提供を行うことができるもの |
※1JIS A 5901:2018で規定されるポリスチレンフォームサンドイッチ稲わら畳床のうち、PS-C25、PS-C30、および、JIS A 5914で規定される建材畳床のうち、KT-Ⅱ、KT-Ⅲ、KT-K(1 種 b※2)、KT-N(1 種 b※2)については、断熱材区分 A-1~C と同様の断熱材区分として取り扱うこととする。また KT-K(3 種 b※2)、KT-N(3 種 b※2)については、断熱材区分 D と同様の断熱材区分として取り扱うこととする。ただし、押出法ポリスチレンフォーム断熱材の種類について表記が無い場合は、断熱材区分 A-1~C と同様の断熱材区分として取り扱うこととする。
※2JIS A 9521:2022で規定される押出法ポリスチレンフォーム断熱材の種類を示す。
(引用:子育てグリーン住宅市援事業)
断熱材の区分
断熱材の 区分※1 | 熱伝導率 [W/m・K] | 断熱材の種類の例 |
---|---|---|
A-1 | 0.052~0.051 | 吹込み用グラスウール断熱材(天井用) LFGW1052、LFGW1352、LFGW1852吹込み用ロックウール断熱材(天井用) LFRW2552、LFRW2551、LFRW3051インシュレーションファイバー断熱材(ファイバーボード) DIB、DIBP |
A-2 | 0.050~0.046 | グラスウール断熱材(通常品) GW10-48、GW10-49、GW10-50グラスウール断熱材(高性能品) GWHG10-46、GWHG10-47吹込み用グラスウール断熱材(天井用) LFGW2050吹込み用ロックウール断熱材(天井用) LFRW2547 |
B | 0.045~0.041 | グラスウール断熱材(通常品) GW12-45、GW16-45、GW20-42グラスウール断熱材(高性能品) GWHG10-43、GWHG10-45、GWHG12-43ロックウール断熱材(LA、LB、LC) RWLA、RWLB、RWLC吹込み用ロックウール断熱材(天井用) LFRW2541、LFRW2545、LFRW3045ビーズ法ポリスチレンフォーム断熱材(4 号) EPS4ポリエチレンフォーム断熱材(1 種1 号、2 号) PE1.1、PE1.2 |
C | 0.040~0.035 | グラスウール断熱材(通常品) GW20-40、GW24-38、GW32-36、GW40-36グラスウール断熱材(高性能品)GWHG14-38、GWHG16-37、GWHG16-38、GWHG20-35、GWHG24-35、GWHG24-36、GWHG32-35、GWHG20-36ロックウール断熱材 RWLD、RWMA、RWMB、RWMC、RWHA、RWHBインシュレーションファイバー断熱材(ファイバーマット) IM吹込み用グラスウール断熱材(屋根・床・壁用) LFGW2040、LFGW2238、LFGW3240、LFGW3540、LFGW4036、LFGW3238吹込み用ロックウール断熱材(天井用) LFRW2540、LFRW3040、LFRW3039吹込み用ロックウール断熱材(屋根・床・壁用) LFRW6038ビーズ法ポリスチレンフォーム断熱材(2 号、3 号) EPS2、EPS3押出法ポリスチレンフォーム断熱材(1 種) XPS1bA, XPS1bB, XPS1bCポリエチレンフォーム断熱材(2 種) PE2吹込み用セルローズファイバー断熱材 LFCF2540、LFCF4040、LFCF5040フェノールフォーム断熱材(2 種1 号、3 種1 号) PF2.1A、PF3.1Aフェノールフォーム保温板(3 種1 号) PF-B-3.1建築物断熱用吹付け硬質ウレタンフォーム(A 種3) NF3 |
D | 0.034~0.029 | グラスウール断熱材(通常品) GW80-33、GW96-33グラスウール断熱材(高性能品)GWHG20-34、GWHG24-34、GWHG28-33、GWHG28-34、GWHG32-34、GWHG36-32、GWHG38-32、GWHG40-34、GWHG48-33ロックウール断熱材 RWHCビーズ法ポリスチレンフォーム断熱材(1 号) EPS1押出法ポリスチレンフォーム断熱材(2 種) XPS2bA、XPS2bB、XPS2bCポリエチレンフォーム断熱材(3 種) PE3フェノールフォーム断熱材(2 種2 号) PF2.2AⅠ、PF2.2AⅡ硬質ウレタンフォーム断熱材(1 種) PUF1.1建築物断熱用吹付け硬質ウレタンフォーム(A 種1、2) NF1、NF2 |
E | 0.028~0.023 | 押出法ポリスチレンフォーム断熱材(3 種) XPS3aA、XPS3bA、XPS3aB、XPS3bB、XPS3aC、XPS3bCフェノールフォーム断熱材(2 種3 号) PF2.3A硬質ウレタンフォーム断熱材(1 種、2 種、3 種) PUF1.2 、 PUF1.3 、 PUF2.1A 、 PUF2.2A 、 PUF2.2B 、 PUF2.3 、 PUF2.4 、 PUF3.1A 、 PUF3.1B 、PUF3.1C、PUF3.1D、PUF3.2A、PUF3.2B、PUF3.2C、PUF3.2D建築物断熱用吹付け硬質ウレタンフォーム(A 種1H、2H) NF1H、NF2H |
F | 0.022以下 | 押出法ポリスチレンフォーム断熱材(3 種) XPS3aD, XPS3bDフェノールフォーム断熱材(1 種1 号、2 号、3 号) PF1.1A、PF1.2C、PF1.2D、PF1.2E、PF1.3Bフェノールフォーム保温板1 種2 号 PF-B-1.2硬質ウレタンフォーム断熱材(2 種) PUF2.1B、PUF2.1C、PUF2.1D、 PUF2.1E、PUF2.2C、PUF2.2D、PUF2.2E、PUF2.2F |
(引用:子育てグリーン住宅市援事業)
耐震性能向上のための補助金(自治体)

日本の住宅は、法律で定められた耐震基準をクリアすることが義務付けられていますが、耐震基準は年々更新されており、築年数の古い建物ほど基準を満たさないケースが少なくありません。
そこで、耐震性能を現代のものに向上させるための補助金制度を設けています。
従来は1981年5月以前の耐震基準の建築物が対象でしたが、今年度からは2000年6月1日までの耐震基準の建築物も支援対象に拡大する自治体が増加しました。
特に重い土葺き屋根などを持つ住宅は耐震性能が極めて低いため、早急な改修が強く推奨されています。
ポイント
多くの瓦屋根の住宅が対象なため、必ずチェックしておこう。
補助の概要(参考:千葉市)
耐震性能向上のための補助金 | ||
---|---|---|
項目 | 診断 | 工事 |
対象工事 | 耐震診断 | 耐震改修工事 |
補助金額 | 診断費の5分の4、上限96,000円 | 工事費の5分の4、上限1,150,000円 (二段階耐震改修は各575,000円まで) |
対象家屋 | 1981年5月31日以前の旧耐震基準による木造住宅など | 2000年5月31日以前の旧耐震基準による木造住宅など |
担当 | 千葉市都市局建築部建築指導課 | 同左 |
お住まいの地域の補助金をチェック!
住宅リフォームの制度を検索できるサイトを一般社団法人 住宅リフォーム推進協議会が提供しています。
下記の画像のように選択するとお住まいの県の耐震化の補助金を検索することができます。
参考:一般社団法人 住宅リフォーム推進協議会:地方公共団体における住宅リフォームに係わる支援制度検索サイト

参考:国土交通省:住宅・建築物の耐震化について
参考:一般社団法人 住宅リフォーム推進協議会:地方公共団体における住宅リフォームに係わる支援制度検索サイト
耐風性能向上のための補助金(自治体)

近年、台風や突風による屋根瓦の被害が増加し、住宅の耐風性能向上が急務となっています。
千葉市では、粘土瓦葺き・プレスセメント瓦葺きの一戸建てを対象に、耐風診断と耐風改修工事費用の一部を補助する制度を実施しています。
補助の概要(参考:千葉市)
耐風性能向上のための補助金 | ||
---|---|---|
項目 | 診断 | 改修 |
対象工事 | 瓦屋根の耐風診断 | 瓦屋根の耐風改修工事 |
補助金額 | 診断費用の3分の2、上限21,000円 | 工事費または「屋根面積(㎡)×24,000円」のいずれか低い額の23%、上限552,000円 |
対象家屋 | 以下の条件に当てはまる住宅が対象です ・令和3年12月31日以前に建設された市内の住宅 ・屋根が粘土瓦葺きまたはプレスセメント瓦葺きのもの ・非ガイドライン工法1で作られている | 耐風診断の結果、基準に適合してないと判定された屋根 |
HP | 住宅の瓦屋根耐風診断・耐風改修補助制度ー千葉市 |
国が出している補助金もあります!
国が行なっている「住宅・建築物安全ストック形成事業」でも耐風診断、耐風改修工事に関する補助制度があります。
※市の補助金と併用できるかは別途ご確認ください。
詳しくは下記のリンクから
https://www.mlit.go.jp/jutakukentiku/build/content/001491658.pdf
大規模災害時の補助金(災害補助)

地震や台風などのが発生した際、被害の状況によって、国・自治体から補助金が支給されることがあります。
国・自治体から補助金は併用して使用できることもあるため、これらのホームページから出される情報は逃さないようにしましょう。
ポイント
補助金申請には期限があるため、国と自治体の情報は漏らすことなく確認をして、早めに申請しよう。
補助の概要(参考:令和6年能登半島地震)
項目 | 大規模災害時の補助金 |
---|---|
制度の概要 | 住宅の応急修理制度 地震により被害を受けた住宅の応急修理について、住民から の申込みに基づき市町が施工者に修理を依頼し、実施するもの |
補助を受けられる条件 | 罹災証明書にて、被害区分が 準半壊・半壊・中規模半壊・大規模半壊 のいずれか。 (「全壊」の場合でも修理により居住が可能となる場合は、対象。) |
対象工事 | 屋根や壁・窓、台所・トイレなど日常生活に必要不可欠な部分が対象 |
補助金額 | 全壊、大規模半壊、中規模半壊、半壊 : 706,000 円以内 準半壊 : 343,000 円以内 |
参考資料 | 【令和6年能登半島地震関係】住宅の応急修理制度についてー石川県 |
内閣府による被災者生活再建支援法
補助条件
- 災害によって住家が半壊、半焼もしくは同程度の損傷を受け、⾃らの資⼒では応急修理をすることができない場合
- ⼤規模な補修を⾏わなければ居住することが困難である場合
- 屋根、リビング、キッチン、トイレ等の⽇常⽣活に欠かせない部分が破損し、緊急に修理が必要な場合
(平成25年内閣府告⽰第228号に基づく災害救助法による被災した住宅の応急修理に係る内容を改正の第七条より参照)
補助金額
被災区分・工事内容 | 補助可否 | 補助額・備考 |
---|---|---|
全壊した屋根の再建(建替え・全面復旧) | ○ | 基礎支援金100万円+(建設・購入200万円 / 補修100万円) |
大規模半壊した屋根の再建 | ○ | 基礎支援金50万円+(建設・購入200万円 / 補修100万円 |
中規模半壊(30%台の損害)の屋根復旧 | ○ | 建設・購入100万円 / 補修50万円 |
一部損壊(瓦の部分修理など) | ○ | 30万 |
屋根の雨漏り修理 | △ | 内容・補助率は自治体による |
応急ブルーシート設置 | × | 補助金の対象外 |
参照:被災者の住まい再建制度に関する近年の改正についてー内閣府
補助金・助成金は併用できる?
補助金と助成金は併用できる場合とできない場合があります。
併用できると勝手に思い込んでしまい、損した気持ちになってしまうことも多々ありますので必ず確認しておきましょう。
組み合わせ | 可否 | 基本ルール | 併用できる代表例 |
---|---|---|---|
国 × 国 | × | 工事内容・契約内容・工期 が重複する場合は不可。 ただし 契約を分けて工期もずらし、対象工事が重ならなければ可。 | 長期優良住宅化(国)+子育てグリーン住宅支援事業 |
国 × 国 (別カテゴリ) | ○ | 「補助」と「税制優遇」など制度の種類が違う場合は可 | 長期優良住宅化(国)+ 住宅ローン減税 |
国 × 自治体 | △ | 自治体が独自財源なら 原則併用可。 ただし自治体によっては「国補助受給時は除外」と定める所もあるので要確認。 | 長期優良住宅化(国)+ 墨田区耐震改修助成 |
国or自治体 × 災害補助 | ○ | 罹災(りさい)証明書※3を要する応急修理制度は目的が異なるため併用可 | 長期優良住宅化(国)+応急修理(災害救助法) |
補助金 × 保険 | ○ | 火災・風災保険は民間給付なので重複カウントされない | 耐震性能補助+火災保険 |
※3:罹災(りさい)証明書・・・地震被害や台風、津波などの自然災害や火災の被害に遭って住居が損壊してしまった場合、家(住居)の被害やその被害の程度を証明するもの。
ポイント
- 国の補助金は同じ工事で二重にもらうことは不可。
- 契約・工期を分ける/対象工事を分ける ことで国同士でも“併用可”にできるケースがある。
- 国+自治体の組み合わせは上乗せの王道だが、自治体で禁止していないか必ず確認。
- 税制優遇・保険は「枠外」なので自由に併用できるので必ず確認。
補助金判断フロー
- 国の補助金を選定
- 症状や被害から国の補助金があればひとつ選ぶ。
- 同じ目的で国の補助金の別制度があれば「どちらか一つ」。
- 自治体制度をチェック
- 要綱に「国補助との重複禁止」条項がないか読む。
- 重複禁止が無ければ、上限額を上乗せできる。
- 申請前に自治体・事務局へ口頭確認しよう
- 電話またはメールで「この工事内容で併用可否かどうか」を必ず確認する。
- 電話またはメールで「この工事内容で併用可否かどうか」を必ず確認する。
- 加入している保険を確認
- 補助金と保険は併用できるため、保険会社に連絡をし、保証の可否と、どれだけの保証が出るか確認しよう。
FAQ(よくある質問)
- 長期優良住宅化と自治体の耐震改修助成は併用できる?
-
多くの自治体で併用可(財源が地方)。ただし要綱に「国庫補助受給者は除く」とある場合は不可。
- 補助金と火災保険金は併用してもらえる?
-
可能。 財源が国庫でないため重複カウントされない。ただし保険金を自己負担分に充当した後で補助金精算が必要な場合も。
補助金を利用した方が特にならないケースも!?
補助金はタダで受けられるわけではなく下記の2点が必要になります。
補助金申請に必要な資料
項目 | 費用 | 内容 |
---|---|---|
技術診断費 | 4〜8 万円(平均5 万円)※1 | 耐震診断・省エネ診断など、補助対象確認の前提調査 |
性能証明発行手数料 | 6〜13万円※2 | 省エネ・耐震等級アップを示す「住宅性能証明書」の発行 |
※1 参考:愛媛県鬼北町の耐震診断実績より 喜和町公式サイト
※2 参考:東京建築検査機構の料金表 Tokyo BTC
ポイント
- 補助金額が30 万円以上なら、上記コストを払っても十分メリット大。
- 診断費は自治体が2/3補助(上限2万円)を出す例もあり、先に調べると負担を抑えられます。
- 施工会社が「手続き無料」を掲げている場合は、見積りに含まれているかを必ず確認しましょう。
これだけは覚えておこう!!
屋根工事の補助金を利用する際の注意点!!
- 交付決定前に契約・着工しない
補助金の交付が正式に決まる前に工事を始めると、もし申請が通らなかった場合、全額自己負担になってしまいます。必ず自治体からの交付通知を受け取ってから契約・着工してください。 - 募集期間と予算枠を必ず確認する(先着順で早期締切も多い)
各補助制度には申請開始日・締切日や年間予算上限があり、予算切れで早期終了することも珍しくありません。公式サイトや公示情報をこまめにチェックし、余裕をもって準備を進めましょう。 - 複数制度の併用は不可な場合がある
同じ工事内容で複数の補助金を同時に受けられない場合があります。募集要項の「併用条件」をよく読み、不明点は自治体窓口や専門家に相談してから申請してください。 - 住民票・納税証明・図面など書類は事前に用意
住民票や納税証明書、建物図面など、申請に必要な書類は取得に時間がかかることがあります。申請前にリストアップし、余裕をもって役所・法務局などで取り寄せておきましょう。 - 「補助金が必ず出る」と勧誘する業者=詐欺を警戒
「補助金が必ず下りる」と約束する業者は要件や審査の実態を無視しているか、悪質な詐欺の可能性があります。不審な勧誘を受けたら、まず自治体窓口で制度内容を確認し、信頼できる業者を選びましょう。