ネズミの上手な退治法|被害・習性・駆除・予防まで徹底解説

ネズミは、家屋に侵入して食品を荒らすだけでなく、感染症の媒介、生ゴミの散乱、家財道具の破壊など、さまざまな被害をもたらす厄介な害獣です。また、ネズミに寄生しているイエダニが人を吸血することで、かゆみや皮膚炎の原因にもなります。

特に都市部では、従来多く見られたドブネズミに代わり、警戒心が非常に強く、垂直行動に長けた「クマネズミ」が増加しています。このクマネズミは、屋根裏や壁の中など、人目に付きにくい高所に潜み、駆除が非常に困難であるため、厄介な存在とされています。

さらに、ネズミが建物内の電気配線やインターネットケーブルをかじってしまうことで火災の原因になるケースも報告されており、その経済的損失も軽視できません。

この記事では、ネズミの生態や種類、被害の具体例、そして効果的な駆除・防除方法まで、実際に役立つ情報を徹底的に解説します。自宅でできる具体的な対策や、プロの駆除業者に依頼する場合の注意点も含めてご紹介します。


目次

ネズミによる被害とは?健康・経済・精神への3重苦

ネズミ被害は一言では表せないほど多岐にわたります。以下のように、人間の生活に深刻な悪影響を与えるため、放置は禁物です。

1. 衛生被害(感染症の媒介)

ネズミは糞尿や体表に病原菌や寄生虫を持っており、それが食品や台所に付着すると人間に感染します。代表的な病原体は以下のとおりです!

概要

サルモネラ菌は、腸内細菌科に属するグラム陰性桿菌で、食品による感染(食中毒)の代表的な原因菌です。感染症としては「サルモネラ症」と呼ばれます。

主な感染源

  • ネズミや鳥などの野生動物のフン便
  • 生肉(特に鶏肉)、卵、加工食品(加熱不足)
  • 汚染された水や調理器具

主な感染経路

  • 食品を通じた経口感染
  • フン便を介した手指・器具の汚染からの間接感染

主な症状

  • 潜伏期間:6〜72時間
  • 激しい腹痛、下痢、発熱、嘔吐など
  • 小児や高齢者では重症化しやすい

予防・対策

  • 食品は十分に加熱(中心温度75℃以上)
  • 生肉や卵の取り扱いに注意
  • 手洗い・調理器具の消毒を徹底
  • ネズミや害虫の駆除による衛生環境の整備

また、ネズミの体に寄生するイエダニは、夜間に人間の体に移って吸血し、強いかゆみやアレルギー反応を引き起こします。

2. 経済的被害

ネズミは雑食性であり、木材、断熱材、布団、段ボールなど何でもかじる性質を持っています。以下のような実害が生じることがあります。

  • 電気配線やケーブルをかじられてショートし、火災の原因に。
  • 高額な家具や建材をかじられて損傷。
  • 店舗や飲食店での食材汚染による廃棄ロス。

3. 精神的被害

  • 夜間に天井裏で走り回る音、壁の中からの物音により睡眠障害が発生。
  • ネズミの糞尿による悪臭やシミ。
  • 見た目の不快感と恐怖心。

日本でよく見られるネズミの種類と特徴

家屋に侵入するネズミは、日本において主に以下の3種に分類されます

スクロールできます
種類特徴

ドブネズミ
体長:約22~26cm(尾は体よりやや短い)
体重:約200~300g
習性:地上で行動し、下水や厨房・風呂場などの湿った環境を好む
特徴:攻撃的でどう猛。雑食性で何でも食べる。殺鼠剤にも比較的弱い。

クマネズミ
体長:約15~20cm(尾は体より長い)
体重:約100~150g
習性:天井裏や高所に生息。垂直行動が得意で警戒心が非常に強い。
特徴:植物質のエサを好むが、昆虫も食べる。殺鼠剤に耐性を持つ個体(スーパーラット)も存在。

ハツカネズミ
体長:約5~10cm(尾は体よりやや短い)
体重:約12~15g
習性:狭い範囲で行動し、クマネズミ同様に壁際や家具の裏を移動。
特徴:警戒心が弱く、駆除しやすい。植物質を好む

ネズミの習性を理解することが退治のカギ

ネズミは以下のような特徴的な行動をします。この習性を知ることが、効率的な駆除への第一歩です。

  • 夜行性:夜間に活発に活動。日中見かけたら個体数が多いサイン。
  • 決まった通り道を使う:通路に黒く油じみた「ラットサイン」が現れる。
  • 常にかじる習性:前歯が伸び続けるため、絶えず物をかじって歯を削る必要がある。
  • 警戒心が強い(特にクマネズミ):罠や毒エサには用心深く、馴染んだ環境に敏感。
  • 繁殖力が高い:生後3ヶ月で妊娠可能になり、年6~7回、1度に6~8匹を出産。
  • 嗅覚が鋭い:人の匂いがついた罠や毒エサは避ける傾向がある。

効果的なネズミの駆除方法6ステップ

1. ネズミの通り道・侵入経路の特定

ネズミ駆除の基本は、まず敵を知ること。以下の痕跡をもとに通り道を特定しましょう。

  • 糞(1cm程度の黒褐色、においが強い)
  • 足跡・尻尾の跡(粉をまいて調査するのも有効)
  • 木くず・かじり跡
  • 尿シミ(天井や壁のシミは要注意)
  • ラットサイン(油汚れが黒く壁に付着)

特に天井裏や押入れ、床下など人の目が届かない場所を中心に調査を行います。

2. 追い出し作業(忌避剤・煙缶)

室内に潜んでいるネズミをまずは屋外へ追い出しましょう。

  • 忌避剤や煙缶タイプの商品を使用
  • 天井裏や物陰で燻煙
  • ネズミが嫌うハーブやカプサイシン(チリパウダー)も有効

※忌避剤の効果は一時的。すぐに他の駆除手段と組み合わせる必要があります。

3. 毒エサの設置

ネズミを減らすためには毒エサが有効です。ただし、クマネズミは警戒心が強いため工夫が必要。

  • 市販の毒エサ(慢性毒が主流)を使用
  • 好物と混ぜて団子状に(蒸したさつまいも、米、パンなど)
  • キッチン・台所・壁際に設置
  • ※ペットやお子さんの誤食に注意!

4. 粘着トラップ・バネ式罠の設置

  • 通り道や糞が集中する場所に粘着トラップを複数設置
  • 手袋をして匂いをつけない
  • トンネル状に折って設置することで捕獲率アップ
  • 好物のエサを中心に置くと効果的

5. 穴の封鎖(侵入経路の遮断)

  • 床下通気口、シャッターの隙間、配管周辺をチェック
  • 2cmの穴でも侵入可能
  • パンチングメタル、スチールウール、セメントパテなどで封鎖
  • ネズミが齧っても破られない素材を使用

6. 清掃と防除対策

  • ゴミや不用品の撤去(ダンボールは巣材になる)
  • 台所の常温保管をやめ、密閉容器に食料を保管
  • 壁際を空けて、ネズミが隠れづらい環境に
  • 屋外の草刈り・不要物の処分で通路を断つ

ネズミ被害を放置してはいけない理由

ネズミは高い学習能力と繁殖力を持つため、1匹でも見かけたら早急な対策が必要です。以下のようなリスクがあるため、軽視せずに対応してください。

  • 火災:電気配線の損傷によるショートや発火
  • 感染症:ネズミ熱(ハンタウイルス)などの健康被害
  • ゴキブリ・ダニ・ウジの発生:死骸や糞の影響
  • 異臭:天井裏や壁の中で死んだネズミの腐敗臭

それでも駆除できない場合は?

「対策したのに効果が出ない…」「何度駆除しても戻ってくる」そんなときは以下のような状況が考えられます。

  • ネズミの侵入経路の見落としがある
  • スーパーラット(殺鼠剤耐性個体)が生息している
  • すでに建物全体が繁殖地となっている

このようなケースでは、個人での完全駆除は困難です。早めにプロの駆除業者へ相談しましょう。ROY株式会社では、現地調査から侵入経路封鎖・清掃・再発防止対策まで、すべての工程を一括対応しています。

他者とは違うROYのネズミ駆除

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まとめ|ネズミ退治は情報と根気がカギ

ネズミの駆除は、単に毒エサや罠を置けば終わる問題ではありません。ネズミの習性を知り、通り道や巣を特定し、環境改善や封鎖・清掃まで総合的に行うことで、初めて効果が出ます。

ネズミは繁殖力が高く、被害が広がりやすいため、できるだけ早い段階での対応が重要です。少しでも異変を感じたら、すぐに調査・対策を行いましょう。それでも被害が収まらない場合は、迷わず専門業者に相談することをおすすめします。

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