屋根瓦修理を自分でやる前に!DIYでできる範囲と注意点をプロが解説

「屋根の修理って、もしかして自分でできるのでは…?」
ちょっとした瓦のズレや雨樋のつまりなど、軽微な不具合であればDIYでの対応も可能です。
ですが、屋根の上は常に危険と隣り合わせ。
間違った作業や判断が、大きな事故や修理費用の増大を招くことも少なくありません。
この記事では、一級建築士事務所 ROY株式会社のプロ目線で「自分でできる屋根修理」と「業者に依頼すべき修理」の線引き、必要な道具、安全対策まで詳しく解説します。
📍この記事では、
・自分でできる瓦屋根の「軽微な修理」と DIY 厳禁な修理の境界線
・安全に作業するための道具・準備・チェックリスト
・DIY 前に確認すべきリスクと判断フロー
・状況別・道具と費用の目安一覧
・プロに依頼すべきタイミングと依頼先の選び方
これらを押さえれば、
「自分でできる範囲」と「今すぐ業者に任せるべき範囲」が迷わず判断でき、
事故とムダな出費を回避できます。
瓦屋根のトラブルにお悩みの方は、ぜひ最後までご覧ください!
*緊急の方は下記の画像をタップしてお問合せください。
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屋根修理を自分でやろうと思ったら…まず確認すべきこと
屋根の修理は「高所作業」であることから、通常のDIYとはまったく異なるリスクがあります。
作業を始める前に、次のような点を必ず確認しましょう。
高所作業の危険性
自宅の屋根でも、高さは2〜3メートル以上。足を踏み外せば命の危険もあります。特に傾斜のある屋根や雨上がりの湿った屋根は、滑落事故のリスクが非常に高いです。
*📊【図表】高所作業で発生しやすい事故(国土交通省資料より)
事故の種類 | 発生件数(年間) | 主な原因 |
---|---|---|
滑落事故 | 約7,500件 | 雨天後の作業・装備不備 |
転倒事故 | 約3,000件 | はしごの設置ミス |
感電事故 | 約500件 | 屋根付近の電線接触 |
※一般住宅でのDIY作業も含む推定値
火災保険や保証が無効になる可能性も
事前チェックリスト
DIY前に確認しよう
チェック項目 | 確認すべきポイント |
---|---|
屋根の傾斜 | 傾斜角が急な場合は絶対に登らない |
天候 | 雨上がり・強風の日は作業NG |
足場の有無 | 安定した足場がないなら無理に登らない |
火災保険 | 適用範囲を確認し、事前に保険会社に相談 |
修理箇所 | 範囲・劣化度合いを目視で確認する |
自分でできる屋根修理の具体例
(DIYで対応可能なケース)
すべての屋根修理がDIYで可能というわけではありませんが、状況によっては自分で応急処置が可能なケースもあります。
① 瓦のズレ戻し(ごく軽微なケース)
強風や地震で少しだけずれた瓦は、手で戻すだけで済む場合もあります。ただし、瓦が割れていたり、何枚もズレている場合はプロの点検が必要です。
✅ 瓦のずれ戻しに必要な道具
ツール/材料 | 主な用途 | 目安価格(税込) |
---|---|---|
予備瓦(同形状) | 剥がれた瓦の交換 | 400〜1,000円/枚 |
瓦止め金具/ステンレス線 | 差し替えた瓦の仮固定・飛散防止 | 1,000〜1,500円/袋 |
カッターナイフ・バール | 割れ片や古い固定材の撤去 | 300〜800円 |
ハンマー(木づち) | 軽い打ち込み・位置調整 | 500〜1,200円 |
ビス・釘(ステンレス) | 本固定用(桟木が健全な場合) | 200〜600円 |
*瓦止め金具は、ご自宅の瓦に合うものをご選びください。
ホームセンターなどにご自宅の瓦の写真を持っていき「この瓦に合う金具をください」と伝えましょう。
📌 作業前の確認ポイント
- 傾斜がきつい屋根には絶対に上らない(安全帯や足場がない場合はNG)
- 雨上がりや強風の日は作業しない
- 周囲に人がいないか確認してから作業開始

🪜 手順
・ズレた瓦を目視確認
ずれている箇所を特定し、ほかに外れそうな瓦がないかも確認。
・瓦を元の位置にそっと戻す
少し浮いているだけなら、手でスライドするだけで元に戻ることもあります。
割れたり欠けていないかも要確認。
・動かないように軽く固定
※応急処置の場合、コーキングで一時的にズレ防止(隙間を埋めすぎないよう注意)
本格的な固定は専用の釘やステンレス線での留め直しが必要。
・周囲の瓦もあわせて点検
1枚ズレている場合、周辺も同様に緩んでいることが多いため。
②剥がれた瓦屋根を自分で修理する手順
【DIY処置】
⚠ 注意:高所作業には必ず危険が伴います。
2階以上の屋根や傾斜がきつい屋根には登らず、プロの業者に依頼してください。
✅ 剥がれた瓦を修理するのに使用する道具一覧
ツール/材料 | 主な用途 | 目安価格(税込) |
---|---|---|
予備瓦(同形状) | 剥がれた瓦の交換 | 400〜1,000円/枚 |
瓦止め金具/ステンレス線 | 差し替えた瓦の仮固定・飛散防止 | 1,000〜1,500円/袋 |
カッターナイフ・バール | 割れ片や古い固定材の撤去 | 300〜800円 |
ハンマー(木づち) | 軽い打ち込み・位置調整 | 500〜1,200円 |
ビス・釘(ステンレス) | 本固定用(桟木が健全な場合) | 200〜600円 |
① 状態チェック(5 分)
観察ポイント | 見えた状態 | 次の行動 |
---|---|---|
瓦の欠け・割れ | ない/ヒビもなし | → ② へ進む |
ひび・欠けがある | → 欠損瓦を交換(予備が無ければブルーシートで養生し、業者に連絡) | |
瓦が複数枚ズレ・落下 | 1〜2 枚以内 | → ② へ進む |
3 枚以上/棟付近までズレ | DIY不可:ブルーシート養生→業者 | |
下の防水紙(ルーフィング) | 乾いている | → ② へ進む |
濡れている/破れている | 水が入っている証拠 → ブルーシート養生→業者 | |
桟木(瓦を引っ掛ける木材) | 乾燥・腐食なし | → ② へ進む |
濡れ/腐食/浮き | 桟木交換が必要 → DIY不可:業者 |
② 清掃・調整(10 分)
- 瓦の下に溜まった砂・破片をブラシで除去
- 段差チェック:隣の瓦との高さが揃わない場合は DIY をストップ → 業者
- 表面が乾いている・段差が無い → ③ へ
③ 瓦を戻して仮固定(15 分)
条件 | 処置 |
---|---|
瓦が再利用できる | 上からスライドして元の位置へ → 軽く手で押えガタつき確認 |
どうしても浮く/ガタつく | ① 瓦止め金具で 1 枚に 2 ヵ所留め ② コーキングを端部に薄く点着〈※ベタ塗り禁止〉 |
次のパートでは「今すぐなんとかしたい」といった状況時に役立つ“応急処置”を行う場合の手順をご説明いたします。
✅ 剥がれた瓦の一時的な応急処置に使える主な道具(一覧)
ツール/材料 | 主な用途 | 目安価格(税込) |
---|---|---|
ブルーシート #3000(3.6 × 5.4 m) | 雨水の一時遮断 | 1,200〜2,000円 |
土のう袋・重し | シートの四隅・中央を加重固定 | 500〜1,000円 |
ポリプロピレンロープ(φ6 mm ×10 m) | 勾配屋根でシートを柱・棟に縛着 | 600〜900円 |
ガムテープ/ダクトテープ | シート端部の仮留め・バタつき防止 | 300〜600円 |
脚立/はしご | 屋根へ安全に昇降 | 13,000〜15,000円 |
安全帯・フルハーネス | 高所作業時の転落防止 | 5,000〜15,000円 |
⚠ シート固定のポイント
- 重しは四隅+中央に置くとバタつきを抑えられます
- 勾配のある屋根ではロープ固定が必須
- 雨が入らないように破損部より広めにかけること
❗注意点:ブルーシートはあくまで
「応急処置」
状況 | 説明 |
---|---|
耐久性 | 数日〜1週間程度が限界。紫外線や風雨で劣化します |
危険性 | 傾斜のある屋根では非常に危険。高所作業はプロに任せるべき |
火災保険 | 被害直後に応急処置をした写真を残しておくと保険申請時に有利です |
上記の応急処置は、あくまで「専門業者による施工」までの間、雨漏りを塞ぐためのものです。
👇応急処置事例👇


② コーキングによる隙間の補修
屋根の一部に小さな隙間やひび割れができた場合、防水コーキング材を使って応急的に補修することができます。
特に、棟板金のつなぎ目や、外壁との接合部からの雨水侵入を防ぐのに効果的です。
ツール/材料 | 主な用途 | 目安価格(税込) |
---|---|---|
コーキング材(変成シリコン/PU) | 隙間充てん・防水 | 500〜1,000円 |
コーキングガン | 均一打設 | 700〜1,500円 |
マスキングテープ(18 mm) | 養生 | 90〜500円 |
ワイヤーブラシ・雑巾 | 汚れ除去・下地清掃 | 300〜600円 |
カッターナイフ | 既存シール切取り | 200〜600円 |
ヘラ/ゴムスパチュラ | 仕上げ成形 | 300〜800円 |
シンナー・IPA | 余分なシール拭き取り | 400〜800円 |
🪛 補修手順(簡易版)
しっかりと乾燥させる
雨が降らない日を選び、数時間〜1日以上乾かします。
補修箇所の汚れ・ゴミを落とす
水分やホコリが残っていると密着不良になります。
養生テープで周囲を保護
コーキング剤が余分な場所につかないようにします。
コーキング剤を隙間に注入
均一に押し出し、隙間をしっかり埋めるように施工。
ヘラや指で表面をなめらかに整える
→ 凹凸を防ぎ、見た目と防水性を高めます。
⚠️ 注意:防水材の使いすぎは、逆に雨水の逃げ道を塞ぐ危険もあるため慎重に。
瓦屋根のつなぎめや瓦のひび割れをコーキング材で埋め、雨漏り防止、ズレ防止対策が可能です。
絶対に自分でやらない方がよい屋根修理とは?
屋根修理には、自分で対応しても比較的安全なケースもありますが、反対に「絶対にDIYすべきでない」作業もあります。
判断を誤ると、ケガや事故、さらなる住宅被害につながることもあるため、以下のケースでは必ず専門業者に依頼してください。
✅ DIYで対応できる屋根修理の目安(早見表)
状況 | DIYでOK | 業者に依頼すべき |
---|---|---|
瓦が1〜2枚ずれている | ✅ | |
雨樋が詰まっている | ✅ | |
コーキングに小さな隙間 | ✅ | |
棟板金が浮いている・剥がれ | ✅ | |
雨漏りが起きている | ✅ | |
屋根全体に劣化が見られる | ✅ |
業者に頼んだ方が良い瓦屋根の状態👇

🔧 DIY不可の具体例
危険&失敗リスクが高い修理は、作業工程も複雑な分、材料費なども嵩みます。
また、自分の体、時間、お金を費やすことになるので、下記の場合は業者へ依頼することをお勧めいたします。

棟瓦(むねがわら)・のし瓦の浮き・飛散
瓦屋根の頂部は、のし瓦を重ねて上に棟瓦をかぶせ、漆喰や南蛮モルタルで固定する “積み上げ構造”。
台風や地震で漆喰が剥がれたり、固定の銅線が切れたりすると、
- 数十 kg の瓦が一気に崩落し、人や車に直撃する危険
- 漆喰の詰め直し、棟瓦の積み直しには高さ 5 m 超での左官作業+調整技術が不可欠
- 棟の内部に雨水が入り込み、下地の貫板が腐ると屋根全体が歪む
高所+重量物+左官技術という三重のリスク。
DIY はブルーシート養生までで止め、早急に瓦技能士へ。

瓦屋根の葺き直し・葺き替え
瓦屋根を全面改修する「葺き直し(瓦を再利用)」や「葺き替え(新品瓦)」は、プロでも3〜5 日を要する大工事。
- 瓦 1 枚 2 kg×数百枚を手作業で上げ下ろし → 急勾配では転落事故多発
- ルーフィング張替え・桟木交換など “見えない下地” の診断と施工が要所
- 素人が積み直すと瓦の重なり代が揃わず、暴風で一気に飛散
- 「塗装して色を変えるだけ」と安易に塗る → 陶器瓦の呼吸性を損ない 内部結露・剥離 の原因に
瓦を外す=構造耐力を一時的に失う行為。
安全足場・クレーン・瓦揚げ機が無い DIY は現実的でありません。
雨漏り原因調査と根本修理
瓦は水を“いったん受けて下へ逃がす”構造。
雨水は瓦の下を通って桟木→棟→壁際へと 複雑に流れる ため、
- 侵入口は 1 か所 でも、表面に出る染みは 3 m 先 ということも
- 原因特定には赤外線カメラ・散水試験・ドローン高所撮影が必須
- 表層の漆喰だけ埋めても 野地板腐食・シロアリ誘発 で数年後に再発
応急コーキングは“止血”であって“治療”ではない。
本修理は職人の経験がものを言います。
✅ まとめ:瓦屋根は“部分的応急処置”まで。迷ったら即、専門業者へ
- 割れ・落下防止のブルーシート養生はOK
- 構造・左官・下地に関わる工程はプロに任せる
- 見極めに迷ったら 無料点検+見積 を依頼し、火災保険や補助金の活用も相談しましょう
「できそう」に見えても、瓦は “重量+精密”。
事故と再工事コストを防ぐ一番の近道は、早めのプロ相談 です。
プロに点検してもらい、自分で修理できるかどうかの判断もお願いしてみるのも手です。
ご相談を検討中の方は、下記にお問合せください。
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お問い合わせ〜施工までの流れ
ROYの施工の流れ

ご相談は無料なので、点検をご希望の場合や、不具合を見つけたらお気軽にお問い合わせください。詳しい状況をお伺いします。
最短当日のご訪問も可能です。

経験豊富な屋根専門のプロが調査を行い、原因箇所を見つけます。
また最新機器を使った調査で、確実に原因を特定します。
弊社では、赤外線カメラを搭載した ドローン を使用した調査を行っております。
ドローン調査は、通常の作業員による確認作業に比べて、時間や費用を大幅に削減できます。

調査結果を元にお見積りを作り、被害状況などをご説明します。
その後、どのような施工内容で作業を進めていくか詳細にご説明します。
調査する場所によってはお客様の目が届かない場所があるため、調査結果の不透明さを心配されるかもしれません。
当社は実際に撮影した原因箇所の写真をお見せしながら、修理方法についても詳しく説明します。専門的な言葉も使わず、分かりやすくお伝えするのでご安心ください。



お見積り内容にご了承いただいたら、住宅に精通したプロが高い技術で、原因箇所を的確に修理します。
施工にかかる期間は被害状況や修繕場所によって変わります。施工期間の目安はお見積もり時にお伝えいたしますのでご安心ください。

アフターフォローで安心
最長5年の無料のアフターフォローで施工後もしっかりサポート。
期間中は無料の定期点検もついて安心です。
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